日本プライマリ・ケア連合学会
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ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト 過去の開催履歴・報告

2016年度 開催履歴・報告 -ジェネラリスト80大学行脚-

東邦大学ジェネラリストセミナー2016

【日時】2016年12月17日(土)
【場所】東邦大学シミュレーションラボ
【講師】
稲葉 崇 筑波大学総合診療グループ
大塚 貴博 明戸大塚医院
佐々木 陽典 東邦大学医療センター大森病院総合診療科
吉田 一隆 福島県立医大総合診療科
水谷 佳敬 さんむ医療センター
吉澤 瑛子 亀田ファミリークリニック
泉水 信一郎 荒川生協診療所
【参加人数】14名(医学生14名)
【主催】東邦大学OB有志
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【後援・協賛】東邦大学医療センター大森病院総合診療科
【WS内容】
 14:00~14:10  オープニング
 14:10~14:40  総合診療とは何か
 明戸大塚医院の大塚貴博先生に、総合診療の概論の講義を行っていただきました。様々な疾患に対応するだけでなく、その人の人生・家族・社会も幅広く診ていくという総合診療のおもしろさが伝わる内容に、学生の興味も増した様子でした。
 14:40~16:00  ジェネラリストキャリアカフェ
 学生・講師をそれぞれ3チームにわけ、15分間×3回の時間配分でキャリアについて話し合うキャリアカフェを行いました。なぜ総合診療を選んだか、総合診療の魅力、どんなことに悩んだかなどを講師が語り、学生からはキャリアに関する悩みや率直な不安などの話題が出され、様々なディスカッションが展開されました。学生からは「今後のキャリアの参考になった」「総合診療にますます興味がわいた」などの感想が寄せられました。
 16:00~17:00  発熱のみかた・考え方~学生編~
 発熱をテーマに症例検討を行いました。中年女性の発熱の症例を挙げ、鑑別疾患や追加問診をチームごとにディスカッションしました。症例を通じて、問診・身体診察の重要性、幅広い鑑別を挙げることの重要性に気付くことを目標としました。

 懇親会でも多くの医学生が参加し、賑やかな会となりました。
 学生アンケートの満足度も高く、来年度以降の継続開催を期待する声も多数ありました。OB・OG同士の交流も進み、実りある会となりました。今後も継続的に開催していきたいと思います。
  

東大よろづや 緩和勉強会

【日時】2016年3月11日(金)
【場所】東京大学 医学部 教育研究棟 セミナー室2
【講師】
宇井睦人(川崎市立井田病院 総合診療科/緩和ケア内科)
田中雅之(東京医療センター 総合内科)
【参加人数】医学部生 11名(2年生:1名、3年生:6名、4年生:2名、5年生:2名)
      参加大学は東京大学、東京医科歯科大学、防衛医科大学など
【主催】東京大学サークル「よろづや」
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
 最初に簡単な自己紹介と参加理由を全員で共有した後、「マンガで考える緩和ケア 〜緩和ケアって何なんだ?〜」タイトルで講師のがレクチャー+適宜Think Pair Shareと全体ディスカッションを用いたワークショップを行った。
 中世ヨーロッパ以降、どのように緩和ケアが発展してきたか「緩和ケアの歴史」をおさらいをしつつ、現在の定義や概念、実際の臨床場面の一例を共有した。しかし現場で出会う臨床的問題は倫理的な問題が大きく、「5人の人と、1人の家族だったらどちらを助ける?」という質問を展開しつつ、臨床的問題のジレンマを感じてもらった。プラハ憲章やシネメディケーションを紹介しつつ、この日のセッションでは「ブラックジャックによろしく」という漫画を扱ってゆくことを共有した。
 その後、様々な漫画のシーンを、臨場感を持って(ほぼ一人四役)宇井がセリフを読み上げつつ、適宜区切って身体的・精神的・社会的苦痛やスピリチュアルペインについてディスカッションし緩和ケアに関する解説を加えていくことで、一人のがん患者さんが死を迎えるまでの苦悩や葛藤を疑似体験してもらった。終了時には涙を流す学生もおり、東大サークル「よろづや」の学生さんも「これまでの勉強会で最も心を動かされた」と言ってくれるなど、評判は上々であった。
 その後は田中先生の「看取り」のレクチャーで、卒前教育にはあまり触れない看取りについて解説してもらい、これも学生さんには大変新鮮だったようである。本郷三丁目近辺の中華料理屋で懇親会を行い、解散とした。

第3回 家庭医療★総合診療全国公開セミナー in Tsukuba

【日時】2016年11月12日(土)12:30~18:20
【場所】筑波大学医学学系棟 4A103・104・322 他
【参加人数】37名(医学生、薬学生、医療事務、鍼灸師、医師)
【主催】文部科学省未来医療研究人材養成拠点形成事業
    筑波大学『次世代の地域医療を担うリーダーの養成』
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
12:30~13:00 オープニング

13:00~14:40 <セッション1 or 2 or 3 (どれか1つ選択)>

  1. 一歩進んだ医療面接
    しゃべり続ける方、感情をあらわにする方など、コミュニケーションの基本だけでは対応できない患者さんへの対応を学びました。参加した学生さんからは、「共感や傾聴だけでは対応できない事もあるという事を学んだ」という感想もいただきました。
    高橋弘樹(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    高橋弘樹(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    孫瑜(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    竹内優都(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    任明夏(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    福田幸寛(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
  2. 学校では教えてくれない!?医療にまつわるおカネの話
    大学では学ぶ機会の少ない、医療費をテーマに学びました。クイズ形式で検査の金額について学んだり、実際に模擬患者さんのカルテから医療医を計算したりと、「無駄遣いしない医療者になろう」を合言葉に金銭感覚を身につけられたのではないでしょうか。
    山本由布(筑波大学附属病院 総合診療グループ、笠間市立病院)
    荻野利紗(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    久野遥加(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    芦野朱( 医療生協さいたま さいたま総合診療医・家庭医センター)
  3. EBMのイロハ
    エビデンスを理解するための基本的な知識や、調べたエビデンスをどのように患者さんの診療に役立てるか、ロールプレイを通して実践的に学びました。患者さんの状況や背景、感情のバランスをふまえた上で診療方針を決定することがEBMなのだと学ぶこととが出来たようです。
    片岡義裕(筑波大学医学医療系 地域医療教育学 助教)
    大澤さやか(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
15:20~17:00 <セッション4 or 5 or 6(どちらか1つ選択)>
  1. 医療から在宅へ 始めよう多種職連携
    現役の理学療法士、退院調整看護師、訪問看護師、ソーシャルワーカー、医師、ケアマネが集まり、実際の入院患者を例に挙げ、自宅に帰るために関わる職種の考え方を学びました。講師は北茨城市で実際に連携を普段からしているメンバーで、最後の退院前カンファレンスは臨場感満載でした。
    高橋聡子(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    海老原稔(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    一瀬将宏(瀧病院 主任介護支援専門員)
    佐藤律子(北茨城市民病院 医療ソーシャルワーカー)
    高木和宏(北茨城市民病院 リハビリテーション室 副室長)
    増田史枝(北茨城市民病院 退院支援看護師)
    進藤由佳(いそはらクリニック 認定訪問看護師)
  2. ひとまずやろうぜ!診療所救急
    診療所や小病院の外来の設定で、診療の流れを体系的に学ぶセッションです。たくさんの学生さんたちに参加いただき、ロールプレイを交えながら実際に診療所勤務の医師になったつもりで対応の手順を体験してもらいました。
    高木博(川崎医療生活協同組合 川崎セツルメント診療所所長)
    稲葉崇(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    大澤亮(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    上田篤志(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    任瑞(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    坂倉明恵(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
  3. 総合診療医のキャリアについて語ろう
    総合診療医はどんな道を歩いているのか?なぜこの道を進み、普段何をして、将来をどう考えているのか?様々な背景を持った筑波組のレジデント、スタッフが集まり、グループディスカッションを通して普段は聞けないざっくばらんな話ができたようです。
    細井崇弘(筑波大学医学医療系 地域医療教育学 助教)
    片岡義裕(筑波大学医学医療系 地域医療教育学 助教)
    前野哲博(筑波大学医学医療系 地域医療教育学 教授)
    横谷省治(筑波大学医学医療系 地域医療教育学 講師)
    永藤瑞穂(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    高橋弘樹(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
    竹内優都(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
17:10~18:20
<振り返り&全体交流セッション>
「今、改めて考える~どんな医療者になりたいか?」
1日のセッションで学んだことを振り返ってもらった後に、改めてどのような医療者になりたいか、という原点を考え意見を交換をしてもらいました。

 今年は3回目の開催となりました。学生さんの意見を参考にして新しいセッションを取り入れたり、過去に好評だったセッションを練り直したりと、各セッションごとに入念な準備をして臨みました。当日は多くの方に参加してもらい、参加者も講師も、互いに交流をしながら生き生きと学ぶ姿が印象的でした。また来年もパワーアップして開催できれば良いと思っています。
 参加者の皆さん、講師の皆さん、企画運営をしたスタッフの皆さん、ありがとうございました。

やってみよう?多文化ヘルスプロモーション!~文化が異なる地域での検診受診のすすめかた~

【日時】2016年9月4日(日) 9:30~12:00
【場所】秋田大学医学部 本道会館
【講師】
岡崎 寛子 久地診療所
清田 実穂 あさお診療所
勝又 聡彦 あさお診療所
里井 義尚 久地診療所
高木 博 セツルメント診療所
仲野 惟 佐久病院
民部 貴士 川崎協同病院
【参加人数】17名(医学生16名、初期研修医1名)
【主催】秋田大学医学科 学生有志
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
 最初に佐久病院の仲野先生より、家庭医とは、というテーマでレクチャーをしていただきました。定義に加え、先生のおばあさまの症例を例に挙げ、家庭医の総合的な視点、そして予防的介入の可能性についてお話をしていただきました。
 続いて、今回のメインテーマである多文化ヘルスプロモーションのワークが行われました。子供の予防接種のためにやってきた母親たちに乳がん検診受診を勧めるのですが、富裕層も多く住む山診療所と、生活保護世帯が多い海診療所では、まったく状況が違います。そのふたつのロールプレイを実際に先生方がしてくださり、それぞれの母親にどのような言葉をかけて説得すれば乳がん検診を受けてもらえるのかを学生がグループで話し合い、発表しました。
 次に、岡崎先生よりヘルスプロモーションについてのレクチャーがありました。坂道の図の動画などを用い、ヘルスプロモーションには個人の背中を後押しする活動と、坂道の傾斜を緩くしてあげるための活動があるということを教えていただきました。その後、個人ではなく全体へのヘルスプロモーションを行うにあたって、家庭医としてどのような介入ができるかをグループで話し合い、発表しました。

 ワーク終了後には、座談会が行われました。

  1. 家庭医になるには?
  2. 病院家庭医と診療所家庭医の違い
  3. 家庭医って何をしているの?
  4. フリー
の4つのテーマを設け、学生はそれぞれ興味があるテーブルに座り、先生方と自由に話すという時間でした。


第4回 総合診療のことびんちょ~さびら ―ちょっとお話KSK(聞かせてください)-

【日時】2016年7月23日(土)
【場所】琉球大学 医学部
【講師】
本村和久先生 沖縄県立中部病院 総合内科
新里敬先生 社会医療法人敬愛会中頭病院 感染症・総合内科
【参加人数】29名(医学生21名、その他医師1名、その他1名)
【主催】琉球大学医学科 学生有志
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
テーマ『問診!!』
【目的】
 総合診療医の立場での患者さんへの接し方や問診方法など、実際に模擬患者さんへの問診などを通して体験してもらい、患者さんを総合的に診るとはどのようなことなのかを学ぶ。
【方法】
 実際に総合診療の分野で活躍されている先生方を講師としてお招きし、講演とケーススタディの2本立てで進行していく。ケーススタディは、『問診』を重要視したものを提示していただき、低学年からでも参加しやすい内容を考慮する。参加者に問診を実際に取ってもらう形式。 模擬患者役は先生にお願いした。


 新里先生と本村先生の講演&ケーススタディに関して参加者に対しアンケートを行った。結果では、本村先生の講演については「大変勉強になった」が73%、「勉強になった」が27%であった。本村先生の講演については「大変勉強になった」が73%、「勉強になった」が27%であった。新里先生の講演についても「大変勉強になった」が74%、「勉強になった」が26%であり、参加者の満足度の高い勉強会となった。

1からわかる総合診療・家庭医療 ~現場での実践とキャリア~

【日時】2016年3月13日(日) 14:00-18:00
【場所】東海大学医学部(伊勢原キャンパス)医学部
【講師】
小宮山学 ありがとうみんなファミリークリニック平塚
早坂啓伸 ありがとうみんなファミリークリニック平塚
宮坂晋太郎 東海大学医学部付属病院 総合内科
濱井彩乃 森の里病院 内科/亀田ファミリークリニック 家庭医診療科
金城謙太郎 森の里病院 総合診療科/亀田総合病院
【参加人数】21名(医学生20名、その他医師1名)
【主催】東海大学医学部付属病院 総合内科
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
 新専門医制度では19番目の専門医として「総合診療医」が認定される予定です。楽しく・わかりやすくをモットーに、総合診療・家庭医療を1から知ることができるワークショップを東海大学で開催しました。短時間で様々な切り口からのセッションが行われ、盛りだくさんの会となりました。
セッション① 家庭医「超」入門(ありがとうみんなファミリークリニック平塚 小宮山学)
 家庭医とは何か?実際の現場での働きぶりを紹介しながら、家庭医の概念的な部分までわかりやすく噛み砕いて伝えるレクチャーとなりました。
セッション② 「家で過ごす」を支えたい ~訪問診療の実際~(ありがとうみんなファミリークリニック平塚 早坂啓伸)
 訪問診療はどんな患者さんに行われるの?ケースを元に、患者さんの希望を支える訪問診療の実際、おもしろさ・やりがいを伝えるセッションでした。
セッション③ Dr.Gに挑戦!(東海大学総合内科 宮坂晋太郎 他)
 小グループで鑑別診断をあげてディスカッションしながら、診断学を用いて患者さんの病に迫るおもしろさ、難しさ、奥深さを実感することができるセッションでした。
セッション④ スポーツ医学と家庭医って相性抜群なんです(森の里病院 濱井彩乃)
 家庭医のスキル・役割が実はスポーツ医学の現場でもとても役立ちます。スポーツドクターに興味を持つ学生さんも多く、興味が深まるセッションでした。
セッション⑤ 家庭医・総合診療医のキャリアを考える(森の里病院 金城謙太郎
 制度が変革の時期を迎える中、どのように考えてキャリア選択をしていけばよいのか?新制度での研修内容などを紹介しながら、学生にとってはこれからを考える良い機会となりました。

 懇親会でも多くの医学生が参加して交流が行われ、賑やかな会となりました。

もっと身近に!ウィメンズヘルス!〜ニャン吉くん、教えてあげるよ!編〜

【日時】2016年1月23日(土) 10:00-17:00
【場所】長崎大学 坂本キャンパス ポンペ会館1階 セミナー室
【講師】
水谷佳敬:長崎医療センター産婦人科
金弘子:頴田病院 飯塚・頴田家庭医療プログラム専攻医
鳥巢裕一:長崎医療センター家庭医療後期研修プログラム専攻医
神田萌:北海道家庭医療学センター家庭医療後期研修プログラム専攻医
高原紗綾:大村市民病院
丸山淳也:岡山家庭医療センター 奈義ファミリークリニック
【参加人数】19名(医学生12名、初期研修医1名(歯科)、看護学生2名、医療系学生1名、医療従事者3名)
【主催】ながさき地域医療人材センター
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
 10:00-10:15 アイスブレーク(水谷先生・金先生)
 10:15-12:30 Step0「女性」を診る・ナプキンワーク・Step1 妊娠前のケア(神田先生)
 12:30-13:15 昼食
 13:15-13:30 トークセッション(高原先生)
 13:30-15:30 Step2 妊娠中のケア・調乳ワーク・Step3 産後のケア(鳥巢先生)
 15:45-16:15 ポストテスト(水谷先生)
 16:15-16:45 質疑応答(水谷先生)
 17:00     閉会・写真撮影

▼Step0 「女性」を診る
 女性患者への医療面接の心構え・コミュニケーションの工夫などは基本的な医療面接の姿勢とほとんど同じだから、気負わずに!というアドバイスを頂きました。実際にスモールグループでお互いに医療面接を行ったあと、会場からは「いざ本番になった時にちゃんと聞けるのか心配」「若者だけれど、プロとして威厳を持って聞くことができるのか心配」など声が挙がりました。講師からこのような場で少しずつ練習していくことが必要であること、ライフステージを意識した問診を心掛けるなどプラスひと工夫を大切にしてほしいということを強調されました。

▼ナプキンワーク
 男性はモノ自体・開け方・捨て方すべてが新鮮で、皆真剣な面持ちでした。女性からも「これで20mlなんだ」「意外とさらさら」という声も挙がりました。タンポンを置き忘れてsepsic shockになって運ばれてくることもあるということで、医療現場でも忘れてはいけない知識です。ナプキンの歴史を学んだり、ナプキンの断面を見たりするワークも面白いのではないでしょうか。

▼Step1妊娠前のケア
 妊娠前のケアは妊娠可能な全ての女性が対象になり、いつでもできる介入です。葉酸摂取やタバコやアルコールなどが母体・胎児に与える影響に加えて、家族計画や正しい避妊の知識の必要性を学びました。会場からは本人の生活環境・悩みの有無、産後の考えなどについても聴取する必要があるという意見も挙がりました。

▼トークセッション
 五島で産婦人科医として勤務されていた経験をお話して頂きました。事前に寄せられていた質問に「離島での出産に対する不安」が挙げられており、医療者としてどう接するか・当事者であった場合はどうするかについて、両方の立場からアドバイスを頂きました。

▼Step2 妊娠中のケア
 話題となっている放射線暴露の話を中心に、薬剤やワクチン接種の内容について話して頂きました。妊娠週数によって母体と胎児の状態が違うため、週数に応じたケアを行うことの重要性を強調されました。妊婦さんへの投薬はどうすればよいか、先生が実際に現場で調べている方法とツールについても教えて頂きました。

▼調乳ワーク
 調乳は初めてという人がほとんどでした。感染予防のため、温度や時間に注意することを学んだあと、参加者全員が調乳に挑戦しました。冷やし過ぎるとぬるくて美味しくなくなり、かといってあまり冷やさないと熱くてやけどしてしまうという具合で、参加者のほとんどが温度の調整に苦戦していました。自分で調乳したミルクを実際に飲んでみましたが「まずい」「懐かしい味がする」など感想は人によってまちまちでした。最後に調乳した人には哺乳瓶から飲んでもらいましたが、吸啜の力が弱くても意外と出てくるなど哺乳瓶を使った本人にしかわからない体験ができたようです。

▼Step3産後のケア
 授乳中の投薬についても、妊娠中の投薬と同様にツールを活用することを学びました。児・母にとっての母乳育児の利点について知り、可能な限り母乳育児をサポートする必要性や、やむを得ず人工乳になる人への配慮を忘れないことを強調されました。

▼質疑応答
 事前に寄せられていた質問に加え、当日の疑問点を書き出してもらい、その中から30ほどの質問に答えて頂きました。実際に友達からされた相談に対するアドバイスや子宮頸がんワクチン、インターネットやテレビで流されている情報とのつきあい方についての質問が多く挙がりました。

◎主催者より
 講師の先生には、今日から誰かにアドバイスできるようになることを目標に、優しい内容で話して頂きました。講師の先生・参加者の男女比はともに1:1、医学生だけでなく医療関係者も多く参加して頂いたため、想像以上に参加者同士での意見交換も興味深いものとなったようでした。講師の先生が要点を簡潔にまとめてくださったレジュメが最後に配布され、知識定着の一助になったようです。

◎当日の様子



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2015年度 開催履歴・報告 -ジェネラリスト80大学行脚-

家庭医×病院総合医 ~初心者向け!ジェネラリストが教える 明日からすぐに使える「美味しい」ワークショップ~

【日時】2015年12月20日(日) 13:00-17:00
【場所】兵庫医科大学 9-3講義室
【講師】
小坂 文明 こさか家庭医療クリニック
森川 暢 東京城東病院
来住 知美 大阪市立総合医療センター
飯田 康 大阪市立総合医療センター
桝田 智仁 兵庫医科大学病院
内堀 善有 阪南市民病院
脇 大輔 神戸大学医学部附属病院
井村 春樹 京都大学医学部附属病院
【参加人数】22名(医学生14名、初期研修医7名、後期研修医1名)
【主催】兵庫医科大学学生有志
【共催】兵庫医科大学医学教育センター
    日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【後援・協賛】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 クルー100人プロジェクト 病院総合医チーム
【WS内容】
12:30 開場
13:00 開会のあいさつ
13:30 第1部開始 救急シュミレーション
14:20 専門医による髄膜炎、尿路感染症レクチャー
14:35 専門医によるDKAレクチャー
14:50 第1部終了、休憩
15:10 第2部開始 家庭医療ワークショップ

【第一部 救急シュミレーション】
意識障害の1症例を用いてグループごとに方針を随時提案し、その方針に従って患者を管理した結果病態は変化していき、そして新たに方針をたて…というシュミレーションを行いました。シュミレーション終了後には森川先生によるフィードバックがあり、さらに飯田先生による髄膜炎・尿路感染症のレクチャーと、桝田先生による糖尿病性ケトアシドーシスのレクチャーが行われました。シュミレーションでは、方針に従って患者の病態を変化させることで、臨場感のある議論となり、レクチャーにより、症例の理解を深めることができました。

【第二部 家庭医療ワークショップ】
第一部の症例を用いながら、「在宅療養、施設入所のメリット・デメリット」「この患者さんにとって最良の退院先はどこか?また在宅療養するには何が必要か/施設入所するには何が必要か?」をグループごとに話し合い、小坂先生によるフィードバックが行われました。
在宅医療にはどのようなリソースがあるのか、レクチャーを踏まえて議論を行うことにより、より実践的なものとなりました。

《スタッフの感想》
今回のワークショップの最大の魅力は、診断~死を迎えるまでについて、知識を整理しながらディスカッションにより時間をかけて議論をすることができた点だと思います。学生の参加者の方にとっては、自分たちが働いたときに直面することの一片を知ることができたでしょうし、初期研修医の方にとっては、次の日から現場で使えるような知識や経験をできたのではないでしょうか。参加者の方から「大変面白く、勉強になった。また開催してほしい」という声もいただきました。各専門家の先生方のレクチャーはもちろんのこと、ファシリテーターとして各班には講師の先生がついてくださり、スムーズにディスカッションできたことが良かったのだと思います。
講師の先生方をはじめ、このワークショップにご協力頂いたすべての方に深く御礼申し上げます。ありがとうございました。

《当日の様子》
  
 

家庭医療ってなんだ?~若手医師に学ぶ、ジェネラリストの未来~

【日時】2015年12月5日(土) 13時~17時
【場所】愛媛大学医学部キャンパス 基礎第一講義室
【講師】
長谷川陽一:愛媛大学医学部地域医療学講座
来住知美:大阪市立総合医療センター
年森慎一:医療法人鉄蕉会亀田ファミリークリニック館山
山内優輔:岡山家庭医療学センター
【参加人数】22名(医学生17名、初期研修医1名、後期研修医1名、その他医師2名、医療従事者1名)
【主催】日本プライマリ・ケア連合学会学生・研修医部会 四国支部
【共催】愛媛大学医学部地域医療学講座
    日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
 家庭医療って定義は何?家庭医、病院総合医、プライマリケア医、総合診療医とか名称はいっぱいあるけどどう違うの?実際どんなことをしてるの?臓器別専門医になるから知らなくてもいいものなんじゃないの?といったさまざまな疑問を解き、もっと知りたい!もっと考えたい!と思えるキッカケを提供するワークショップを開催しました。
 今回は参加者として香川大学と愛媛大学の、1年生から5年生まで計17名の医学生の皆さんに参加していただきました。講師、ファシリテーター、地域医療学講座の先生を含めると8人の先生たちにお越しいただきとてもフォローを受けやすい場になりました。
 内容としては、まず導入として学生3人によるオープニングスキットを行いました。家庭医のアプローチってどんなものだろう、病気ではなく人を診るとはどういうことか、という問題提起として実施したところ参加者のみなさんはその場の空気感に惹き込まれているようでした。
 
 次に全体像を掴むための総論を「プロローグ~家庭医療ってなんだ?」という題で長谷川先生にお話ししていただきました。実際にどこで働いているのか、どういう思いで家庭医を志したのかなどを講師陣の自己紹介を交えながら扱いました。参加者の中で家庭医の具体的なイメージができたのではないかと思います。
 第二部では「家庭医療をやってみよう~謎解きはランチのあとで」と題して年森先生と山内先生の同級生コンビに家庭医療の中でも患者中心の医療、CONTEXT、Disease& Illnessに焦点をあててグループワーク、ロールプレイを行いました。疾患名を与えられただけでは満足できない患者さんもいる。説明したからといって患者が理解して同意しているとは限らない、共通の理解基盤を構築することは難しいということを改めて感じました。
 最後に「エピローグ~学び続ける医療者であるために」というセッションを来住先生にお願いしました。自分の学習スタイルを見つめなおしたり、家庭医療看護師の井上さんのお話から他職種の方の思いを感じたりしたあとに明日からできることとして家庭医療夏期セミナーなどさまざまな活動を紹介しました。

 関東や関西などでは家庭医療という名のもとに集まる医系学生が多くいるなか、四国ではまだまだ認知度、重要視する人の割合が少ないのが現状です。また、愛媛大学の学生は学外の活動に興味を示しても行動に移す人が少なく、この勉強会を皮切りにさまざまなことにチャレンジしてほしい、という気持ちから、今回のワークショップを企画しました。
 いままでに勉強会などに参加したことがない学生の方が多く参加してくれて、はじめは緊張からか静かだった会場がどんどんにぎやかに、活発なディスカッションが行われていくように変わっていくのを見て、参加者のなかでもっと知りたい!次に何かしたい!といった思いが湧いてきたのではないかと思います。振り返りの大切さ、個人に合わせた学習方法などこれから一人でも行っていけるようなセッションがあったことも次につながる予感がしました。
 ここで参加者さんからの声を紹介させていただきます。

  • 劇からはじまるところから、すでに惹きつけられていました。先生の紹介プレゼンがあったのも良かったです。ロールプレイングが楽しかったです。学校ではやりっぱなしになることが多いです。フィードバックがあってとても良かったです。家庭医が専門医として捉えられているのにも驚きました。
  • 勉強していて、または部活をしていて「これって意味あるのかな?将来何が役に立つかわからないっていうけど、ホントかな?」と不安になることはあったので「いろんな経験をしたらいい」という言葉を聞いて安心しました。とても楽しく有意義な時間が過ごせました。有難うございました。先生方、スタッフの皆さんお疲れさまでした。
  • とても練られた内容で、いろいろなことを深く学ぶことができました。最後に学生に何ができるかについて紹介していたのがとても良かったです。
 また今後とも、今回のようにアットホームな雰囲気でみんなが一緒に楽しく学べるような勉強会を企画していきます。どうぞよろしくお願いします。

医学生の疑問を解決しよう

【日時】2015年11月22日(日) 14時~17時
【場所】自治医科大学医学部学生寮和室
【講師】
村山 愛 君津中央病院大佐和分院
平野 貴大 国民健康保険大間病院
深瀬 龍 最上町立最上病院
【参加人数】12名(医学生12名)
【主催】Jichi Familymates
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【後援・協賛】地域でつながる学びの環 自治医大卒業生振り返りプロジェクト
【WS内容】
14:00~14:10 アイスブレーキング
 テーマごとに疑問を打ち明ける
14:10~15:30 レクチャー
 ・地域実習・自治医大について
 ・死生観
 ・キャリア・生活・楽な生き方の模索
 (3つのブースに分け各20分で3つのブースを移動)
15:30~15:45 小括
 各ブースで出た話をまとめる
15:45~16:00 休憩
 レクチャーを受け改めて疑問や質問を挙げる
16:00~17:00 総括
 これまでに挙がった疑問や質問に対して回答

 勉強会の詳細を決定するにあたり、学生によるコアスタッフ3名と講師1名で事前ミーティングを行った。事前ミーティングでは、対話により学生側のニーズを引き出すことで、目標・内容を決定した。
 コアスタッフは医学科2年生で構成されており、臨床実習を経験しておらず授業や実習が他人事に感じるという違和感を抱いていた。一方で、自治医大生は卒後、出身県で義務年限(9年間地域医療に従事すること)を課せられているため、低学年のころから医療者としての自覚を持つことを期待されておりそこにギャップが生じていた。
 学生はギャップを解消するために多くの疑問を持っているが、誰に聞いたらいいかも、聞いていいものかもわからない。また、学生同士でもそのような話題はしづらく、安全な場でのアウトプットが求められていた。そこで、日頃疑問に思っているが聞きづらい、聞く機会がない質問を「ぶっちゃけて」話せる場作りをし、講師と距離を縮め対話を行うことで、ギャップの解消を図ることを目標とした。
 勉強会の多くはインプットが多くなりがちだが、開催時間3時間中2時間をアウトプットに使い、インプットとして用意したレクチャーの時間もなるべく双方向性を意識してアウトプットを重視したデザインとした。
 
 当日は、初めに以下のテーマごとの疑問を付箋に書いてもらい模造紙に貼ってもらった。
(疑問のテーマ:恋愛・結婚、地域医療、義務年限、 県人会、プライベート、田舎・都会、お金、学生生活、人間関係、実習・地域BSL、専門医・総合医、その他)
 その後、講師側からレクチャーを行った。テーマは、学生時代に悩むことが多いと講師が予想した、「地域実習・自治医大について」
、「死生観」、「キャリア」の3つとした。相方向性な場作りのために3つのブースに分け少人数になるよう工夫した。以下に各ブースでの小括を示す。

[地域実習・自治医大について]
 自治医大生は「地域医療は素晴らしい」という授業を受けることが多いがなかなか学生には伝わりづらい。実践を体験していない学生と卒業生の間に乖離がある。実習をうまく活かすための振り返りや今回のような場で言語化すること、他の学生と対話することは重要である。
 今後総合診療医や地域枠卒業生が増えていく中、自治医大生は他大卒の医師とどう連携していったらいいのか、 「地域医療」のことを他の人と話そうとしても、コミュニティの意味なのか、田舎という意味なのかで議論の内容が変わってくる、といった感想が得られた。
[死生観]
 講師が学生のときに体験した看取りと医師3年目になって体験した看取りを紹介し、「患者が亡くなったとき医師が涙を流すこと」に対して講師の経験と考え方の変化を共有した。
 学生たちはまだ、目の前で人を亡くした経験は乏しいが、看取りの場にいる家族の気持ちを想像し、考え、自分の言葉を紡いでいた。現在の価値観・死生観を確認することができた。
[キャリア]
 どう専門医を選んでいったらいいかを悩みがちであるが、そもそも初めは「専門医」と決めつけずやりたいところから決めていったらいいのではないか、という主旨の話をした。低学年にとっては、それが当たり前ではという感想だったが、病院実習を経験する4年生以降から専門医を志向しはじめ、悩みが出てくるようだった。全員がやりたいことを明確にしているとは限らず、少人数とはいっても対話が難しかった。
 レクチャー後、休憩をとりつつ、新たに出た疑問を先ほどのように模造紙にあげてもらった。
 最後に全員で車座になり、出た疑問に講師側が答える形式をとりつつみなでデイスカッションをした。

 学生からは、全体の雰囲気は良く学生も発言しやすい環境であった、初めは何を講師に聞いたらいいかわからなかったが勉強会が終わったときにはもっと聞きたくなった、もっと学びたいと思えるようになった、自分の意見を口にするという体験は参加者にとってあまりなかったので貴重な機会となった、などの感想が得られた。
 雰囲気作りは、講師陣が卒後3、4年目で医師の中でも近い存在だったのと、講師側による少人数、双方向性を意識するという工夫が効果的であったと考えた。

 今回のような勉強会は知識のインプットは少ない。しかし、アウトプットを多くすることで講師の経験を学習者時試飲のこととして考えることができ、テーマに対しての積極性が増したと考えられる。それでも講師がリードしがちになってしまう面は特に最後の質疑応答の1時間でみられた。学習者のアウトプットを更に意識した工夫が今後必要であると考えられる。

第2回 総合診療☆家庭医療全国公開セミナー in Tsukuba

【日時】2015年11月21日(土) 12:30~18:20
【場所】筑波大学附属病院 A棟3F 特別第3会議室 他
【講師(敬称略)】
山本由布(筑波大学附属病院 総合診療グループ、笠間市立病院、医師)
大澤さやか(筑波大学附属病院 総合診療グループ、医師)
小室朋子(笠間市立病院、訪問看護師)
後閑良平(笠間市立病院、作業療法士)
本多淑恵(笠間市立病院、言語聴覚士)
竹江崇(宍戸苑指定居宅介護支援事業所、ケアマネジャー)
小濱伸太(協和調剤薬局、薬剤師)
林幹雄(筑波メディカルセンター病院 総合診療科)
萩野利紗(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
大澤亮(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
高橋弘樹(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
坂入慧一郎(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
佐藤康介(筑波メディカルセンター病院 整形外科)
田中健太(筑波大学附属病院 整形外科)
中澤一弘(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
稲葉崇(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
任明夏(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
春田淳志(筑波大学附属病院 総合診療グループ、笠間市立病院)
東端孝博(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
川島夏希(筑波メディカルセンター病院 緩和医療科)
久野遥加(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
清水真理(筑波大学附属病院 緩和ケアセンター)
大塚貴博(明戸大塚医院)
浜野淳 (筑波大学 医学医療系)
石井絵里(訪問看護ステーションあゆみ、家庭医療看護師)
田中亜紀子(トータルファミリーケア北西医院)
高谷智美(梶原診療所)
髙木博(大和クリニック)
任瑞(筑波大学附属病院総合診療グループ)
【参加人数】52人(医学生、看護学生、薬学生、大学院生、医師、県職員)
【主催】
文部科学省未来医療研究人材養成拠点形成事業 筑波大学『次世代の地域医療を担うリーダーの養成』
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
12:30~13:00 オープニング
13:00~14:30 セッション1 or 2 or 3
 セッション1:今から始める、多職種連携
 各専門職を講師として迎え、今まで知らなかった多数の職種の役割を知り、連携の大切さ、難しさ、楽しさを実感できる時間となった。最後に行われた模擬多職種カンファレンスは臨場感があり、実際の連携の現場を垣間見ることが出来た。

 セッション2:プライマリ・ケア整形 ~はじめて学ぶシーネ固定~
 総合診療や家庭医療を実践する医師にとって、整形外科領域に関する最低限の知識や手技は必須である。今回のセッションでは「シーネ固定」に焦点をあて、実践を交えながら、参加者のみなさんにシーネ固定を学んでもらった。

 セッション3:正しい医療情報の選び方
 無数にある医療情報からいかに正しいものを選び、そして臨床に活用するかをレクチャーやワークを通して学んだ。ワークは実際にアルコールと睡眠の関係についての例を出し、情報の妥当性について検討した。

15:10-16:40:セッション4 or 5 or 6
 セッション4:早期からの緩和ケア? ~安心してください。あなたにも緩和できます!~
 緩和ケアは看取りだけと思われがちであるが、患者さんの様々な苦痛を“早期から”、つまり、診断時、再発時、治療時など、いろいろな時期に発見・対処してQOLを改善するアプローチであることを学んだ。

 セッション5: 看護理論を知って家庭医療を考えてみよう ナースの頭の中を大解明!
 看護師のバイブル的なヘンダーソンの理論の学習や、関連図を使った看護問題の抽出などにより、皆で看護計画を立てるワークを行った。その中から人を看るとはどのようなことか、家庭医に必要なこころや家族ごとケアする技などを学んだ。

 セッション6:将来どうしたい?医者のキャリアデザイン
 将来どうなりたいのか?そのためにはどうしたらいいのか?女医のキャリアは?など、医者のキャリアデザインについて講師と参加者で一緒に考えるセッションであった。さらに、ここでしか言えない家庭医・総合診療医のキャリアについて、講師の生の声を聞くことが出来た。

16:50-17:50:振り返り&全体交流セッション
 今日自分が学んだことを、明日からの日々にどう生かしていくかを、小グループに分かれてディスカッションを行った。

17:50-18:20:最終講演:私が総合診療医を目指した理由~地域に求められる医療者とは?
 演者:前野哲博(筑波大学附属病院 総合診療グループ)
 今後のキャリアを考えていくうえで、先駆者の声は非常に参考になる。今回は、総合診療グループの教授である前野哲博先生の歩んできた道を共有してもらうことで、今後総合診療医として歩む方向性、地域に貢献する自分のイメージを持ってもらうことができた。

 今年は2回目の開催でしたが、全国からたくさんの参加者の方が集まってくれました。また、企画段階から当日の運営まで学生スタッフが大いに協力してくれました。合計6つのセッション講師はグループ内外から依頼し、レジデントやスタッフまで総力戦のような状態で、まさに手作りのセミナーになったと思います。どのセッションも趣向が凝らされており、楽しみながら学ぶことが出来たのではないかと思います。休憩時間や懇親会も大いに盛り上がりました。ここからまた新しいつながりが広がってくれれば嬉しい限りです。
 参加者の皆さん、スタッフの皆さん、ご協力ありがとうございました。

第3回中国地方プライマリ・ケア交流会

【日時】2015年11月21日(土)
【場所】川崎医科大学
【講師】
佐野潔 徳洲会地域家庭医療総合センター長、家庭医療プログラムディレクター
原田唯成 新生会いしいケア・クリニック
齊藤裕之 萩市民病院総合診療科
長谷亮介 山口大学大学院医学系研究科環境保健医学分野助教
大倉佳宏 社会医療法人清風会 津山ファミリークリニック所長
松本翔子 出雲市民病院
和田嵩平 岡山家庭医療センター家庭医療プログラム専攻医
佐藤陽子 社会医療法人清風会 日本原病院 栄養科主任
朴 大昊 鳥取大学医学部地域医療学講座助教
【参加人数】31名(医学生23名、看護学生3名、医療系学生4名、医療従事者1名)
【主催】日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 中国支部
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
    日本プライマリ・ケア連合学会 中国支部
【WS内容】
 <タイムテーブル>
  12:00~ 受付
  12:30~ アイスブレイキング・開会式など
  13:00~13:50 全体講演(50分)
  移動(10分)
  14:00~15:10 WS1
   セッション①:プライマリ・ケアとは何か(松本翔子先生)
   セッション②:老年医学 症例を通して高齢者の見方を学ぶ(原田唯成先生)
  移動(10分)
  15:20~16:30 WS2 (70分)
   セッション①:地域医療の問題とその解決のアプローチ(大倉佳宏先生)
   セッション②:多職種連携(齊藤裕之先生、長谷亮介先生)
  移動(10分)
  16:40~18:00 ポスターセッション、Meet the Experts(80分)
  18:30~ 懇親会

▼ 佐野潔先生公演
 プライマリ・ケア、地域医療に関する歴史をたくさんの写真を用いて、ご教授してくださいました。今後、家庭医、総合診療を目指す人にとって、大切なものを感じさせていただきました。

▼ セッション①:プライマリ・ケアとは
 患者中心の医療とは何かを、ロールプレイングを通して考えてみました。患者さんが何を思って診察に来られるのかを、診察をしながら考えるのはとても、難しかったですが、思いの共有ができた瞬間はこれだ!と体感することができました。

▼ セッション②:「地域医療の問題とその解決おアプローチ〜地域に関わるってどうやるの?」
 こちらのセッションの講師をされたのは岡山家庭医療センター津山ファミリークリニック所長の大倉佳宏先生。まず、地域医療の未来は明るいか暗いか、グループで話し合いました。続いて、2025年問題や少子高齢化が医療需要の減少を惹き起こす、といった少し暗い現実について紹介していただきました。その上で私たち医療者がどのように地域に関わっていけるかをお話しされました。大倉先生が実践されているアプローチの具体例も示していただき、大きなヒントを得られるようなセッションとなりました。

▼ セッション①:老年医学 症例を通して高齢者の見方を学ぶ
 グループごとに架空の高齢者の情報を作りその人の生活を想像することで、新しい切り口から老年医学を考える面白いセッションでした。

▼ セッション②:多職種連携
 「家庭医&MBAホルダー×パブリックヘルス実践者」によるクロストーク
 多職種連携の先に見えるまちづくりのヒント
 地域におけるまちづくりの重要性を再認識し、健康づくりとの良いサイクルに貢献していきたいと思いました。

「産業医×家庭医~地域保健を担うジェネラリスト~」

【日時】2015年11月21日(土)
【場所】産業医科大学 実務研修センター3階305室
【講師】
梶木 繁之 産業医科大学
一ノ瀬 英史 飯塚病院
吉田 伸 飯塚病院
金 弘子 飯塚病院
黒木 弘明 特定医療法人北九州病院メンタルサポート室
【参加人数】23名(医学生20名、看護学生3名)
【主催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【共催】産業医科大学 学生有志
【WS内容】
アイスブレイクでは、自己紹介とともに「あなたはどんな医療者になりたいですか」との問いかけに対し紙に書く作業を行いました。
プログラム①ワールドカフェ「産業医って?家庭医って?」(75分)
家庭医・産業医それぞれのイメージをワールドカフェ形式で抽出・共有した後、各チームでグルーピング作業を行いました。ここでの目標は「産業医・家庭医について知る、共通点・相違点を探る」、参加者から上がったイメージをもとに、実際に家庭医・産業医のお立場でご活躍の講師の先生方からお話を伺いました。

プログラム②ケースワーク「ひとを知る・ひとを診る〜BPSモデルを使って〜」(70分)
Bio Psycho Social モデルを学び、ケースワークを行いました。
58才 男性
主訴)「健診異常の指摘」
2型糖尿病、脂質異常症、高血圧、喫煙・・・などの健康問題を抱える工場勤務の中年男性のストーリーでした。本人は無症状のため未受診、なかなか改善に向かないこの方について、どのように「みる」のか。
Bio(生物医学的) Psycho(心理学的) Social (社会学的)に分けて、この方をとりまくさまざまな環境や生活背景を引き出し、その関係性を把握することで”この方にとってのアプローチ法”が見えてきました。一人の人の健康を考える時には、まずは「ひとを知る」ということが大切であり、BPSモデルを用いて多元的にアプローチできることを学びました。

プログラム③前半ふりかえり・後半講演「自分を知る〜あなたにとってのHAPPYとは〜『CDA』」(60分)
ふりかえりの紹介の後、実際にふりかえりシートを用いて、プログラム①〜②のふりかえりを各自で行いました。その後、黒木弘明先生による講演「CDA」と移りました。講演の内容を以下にご紹介いたします。
・情報をキャッチする時のCDA(黒木先生の造語)
C:comprehend:正確な知識や概念をつかむ
D:digest:塾考して会得する
A:appreciate:正しい判断や評価をする
「情報とは、あなたの情熱が報われた時なのでは?」

・「自分自身の在り方」とは?
”先義後利”という孟子の言葉を例に、義=「自分の在り方」利=「自分(社会)の幸せ」として、様々な問いかけがありました。

・毎日の体験の中から、自分(の感じたこと)を確認すること。
・自分と向き合うには。
というお話の後、take home messageは「身につけた知識や経験を元に自分と向き合い、感性を育くむ」「自分の在り方を見つめて、何を目指すのか」で締めくくられ、黒木先生より「毎日が贈り物」という歌のプレゼントがありました。
会の最後には、もう一度「あなたはどんな医療者になりたいですか」の問いかけを行い、アイスブレイクで言葉にしたものと違った方も変わらなかった方も、それぞれの気づきを持って閉会となりました。
  
  
  
 

結局、総合診療専門医、って何なの?~新専門医制度とキャリアパス~

【日時】2015年11月14日(土)
【場所】埼玉医科大学毛呂山キャンパス オルコスホール1511教室
【講師】
中元 秀友:埼玉医科大学 総合診療内科 教授、埼玉医科大学病院研修管理委員長
前野 哲博:筑波大学 医学医療系 地域医療教育学 附属病院 総合臨床教育センター・総合診療科 教授/
      日本プライマリ・ケア連合学会 副理事長
柴﨑 智美:埼玉医科大学 地域医学・医療センター 准教授
高木 博:筑波大学 総合診療グループ 大和クリニック 副院長(埼玉医大卒業生)
大塚 貴博:医療法人麻葉会 明戸大塚医院 院長(筑波大学 総合診療グループ)
遠井 敬大:日本医療福祉生協連 家庭医療学開発センター(CFMD)/川崎セツルメント診療所 所長(埼玉医大卒業生)
高橋 聡子:筑波大学 総合診療グループ 後期研修医
橋本 正良:埼玉医科大学 総合診療内科 教授 外来医長
小林 威仁:埼玉医科大学 総合診療内科 講師 病棟医長
【参加人数】36名(医学生29名、初期研修医1名、後期研修医1名、その他医師3名)
【主催】日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 関東支部
【共催】埼玉医科大学地域医学・医療センター、埼玉医科大学総合診療内科
    日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
▼ Opening Remarks
<グループワーク①総合診療のイメージって?>
 各グループで各々が ”いま” 思っている総合診療について話しました。

▼ シンポジウム「徹底討論!総合診療というキャリアパス」
前半:大塚先生・高木先生・遠井先生のキャリア紹介
後半:質疑応答
 お三方に自身のキャリアについてお話ししていただきました。
 あんなことや、こんなこと…。
 みなさま、いろんな思いを持って ”いま” の道を歩いています。
 偶然の出会いや偶然は必然?など…総合診療の道は不安があるかもしれませんが、必要とされているからやりがいがある、と口を揃えておっしゃっていました。

▼ 中元先生講演  自身のキャリアパスと埼玉医大総合診療内科の展望
 ”いま” の埼玉医科大学の総合診療内科を立ち上げた先生です。
 主にホスピタリストとしてご活躍されており、様々な病院で診療された経験が ”いま” につながっているとおっしゃっていました。
 患者さんのことを第一に考えて診療できる医療人を今後育てていき、埼玉県の医療を埼玉医科大学総合診療内科から変えるという力強いお言葉をいただきました。

▼ 前野先生講演
前半:総合診療とは
 グループワーク②総合診療のイメージは変わりましたか??
後半:新専門医制度について(新しい「総合診療専門医」)
 ”総合診療”って結局なんですか。そんな問いにお答えいただきました。
 地域をまるごと診る、その人のところに相談に行けばなんとかなる one stop service、大学の現場から発信する総合診療、急性期の臓器別専門医=ゴールキーパー、総合診療専門医=ペナルティエリア外からゴールを阻止する(DFまで)などなど…

 この度の企画ではたくさんの先生方に遠くからお越しいただき、大成功をおさめることができました。
 この場を借りて感謝申し上げます。

 当日はたくさんの”ヒト”の”化学反応”がありました。
 多くのものを感じ取り、学び取って各々帰ったことと思います。
 しかしながら大事なことはこれ以降の自身のアクションです。
 今回の企画で灯った「火」を消すことなく、今後とも埼玉医大では総合診療を体系的に学ぶ機会を定期的に設け、埼玉医大から様々なことを発信していけるよう力を蓄えていきたいと強く思うと同時に、自分たちで道を切り開き、振り返ったその道こそがキャリアなのだと、振り返ったときに胸を張れるように頑張っていきたいと思っています。
 全ては”ヒト”の幸せのために…。

第5回総合診療ワークショップ

【日時】2015年10月31日(土) 14時~17時45分
【場所】島根大学医学部
【講師】
高橋賢史:出雲家庭医療学センター
藤原悠子:出雲家庭医療学センター
藤原和成:出雲家庭医療学センター
久野遙加:筑波大学 総合診療グループ
来住知美:大阪市立総合医療センター 感染症内科
木島庸貴:島根大学医学部総合医療学講座
松本賢治:出雲家庭医療学センター
能美雅之:島根大学医学部総合医療学講座
上村祐介:島根県立中央病院 総合診療科
【参加人数】21名(医学生16名、初期研修医2名、看護学生1名、その他2名)
【主催】総合診療医育成ネットワーク 島根大学医学部地域医療支援学講座
【共催】出雲家庭医療学センター 島根大学医学部総合医療学講座
【協力】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
14:05 - 14:20 「総合診療医って何?」(15分)
 出雲家庭医療学センター 松本翔子 先生
 総合診療医の特徴、求められる役割について
 BPSモデル、家族志向ケアの概念についてミニレクチャー
14:20 - 15:10 1部:BPSで考える総合診療医の目線1(50分)
 島根県立中央病院 上村祐介先生
 症例で考える総合診療医の頭の中
 50歳女性 頭痛を主訴に来院
 この症例から鑑別疾患の立て方を学び、グループでプロブレムリストを議論してもらった。よくある疾患と見逃してはいけない疾患をそれぞれ考えつつ、患者の全体像をとらえるためのプロブレムリストを作ってもらった。
15:20 - 16:40 2部:BPSで考える総合診療医の目線2(80分)
 出雲家庭医療学センター 松本賢治先生
 前述の症例の続きを用いて、BPSモデルのpsycho,social面について考察していく。初診時に頭痛と糖尿病が見つかり、糖尿病の生活指導を開始したがなかなか上手くいかない。患者の背景まで目を向けてプロブレムリストを作りなおそう、というワークを行った。患者の家族背景、心理社会的な問題まで及ぶプロブレムリストが作成され、さらにそれらの関連を考え、介入ポイントをグループワークで検討した。
16:45 - 17:30 Meet the expert(45分)
 出雲家庭医療学センター センター長 高橋賢史 先生
 大阪市立総合医療センター感染症内科 来住知美 先生
 筑波大学総合診療科 家庭医療専攻医 久野遥加 先生
 司会 能美雅之先生
 3名の先生方に普段の診療や研修の様子、やりがいや進路をどう選んできたかなどを語ってもらった。会場からは活発な質疑があった。
17:30 - 17:40 まとめ
 島根大学医学部地域医療支援学講座 谷口栄作 教授

第5回大分家庭医療ワークショップ

【日時】2015年10月17日(土) 13:00~18:00
【場所】大分大学医学部看護学科棟2階
【講師】
宮崎 英士 大分大学医学部附属地域医療学センター 教授
塩田 星児 大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科
江口 幸士郎 唐津市民病院きたはた
石井 稔浩 大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科
平山 匡史 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
江口 智子 清風会 岡山家庭医療センター
堀之内 登 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
宇都宮 理恵 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
石原 あやか 大分大学医学部附属病院家庭医療プログラム
岡江 晃児 大分医療センター ソーシャルワーカー
中桶 了太 長崎大学病院へき地病院再生支援・教育機構
岡崎 友里 浜松医療センター産婦人科専攻医 菊川市家庭医療センター家庭医
伏谷 麻友 家庭医療看護師コース卒業生
藤谷 直明 大分大学医学部附属病院総合内科・総合診療科
【参加人数】33名(医学生20名、医療系学生3名、その他10名(社会人:鍼灸師や看護師等))
【主催】大分大学医学部プライマリ・ケア勉強(OMPS)
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
13:00~13:15 イントロ
13:15~13:30 アイスブレイク
13:30~14:30 ワークショップ①
       「こんなときどうする?患者さんとのギャップを埋めるには」
14:45~16:30 ワークショップ②
       「体験!多職種での意思決定!~在宅?病院?あなたのチームはどっちを選ぶ?~」
16:45~17:30 おまけセッション
       「家庭医の症例集」「後期研修を終えて」
17:30~18:00 アウトロ、写真撮影

 ワークショップ①では、患者さんが望む医療と医師の治療方針にギャップが生じた場合に互いにどう歩み寄るのかをロールプレイを通して学んだ。
 患者さんと医師の医学知識量の差を乗り越えて「共通の理解基盤」を作ることの難しさと大切さを感じた。

 ワークショップ②では、模擬多職種カンファレンスを行い、患者さんにとって在宅と入院のどちらがよいかを考えた。
 どのチームも意見がまとまらず、多職種連携の難しさを体感した。同時に、患者さんの望みや生活について多職種が連携しなければ見えてこないものが多くあることも分かった。
 さらに、多職種を構成するプロの話を聞くことができ、どんな仕事をしているのか知ることができたのがよかった。

 おまけセッションでは、家庭医の役割について理解を深めることができた。

 全体としては、時間が押したためスケジュールに余裕を作っておけばよかった。
 企画内容は、多職種連携などについて参加者が主体的に体感できるという斬新なものであり、とてもよかった。

第2回 「総合診療専門医のことびんちょ~さびら!-総合診療医のキャリアプラン-」

【日時】2015年10月17日(土)
【場所】国立琉球大学医学部キャンパス
【講師】
黒田格先生 県立中部病院
杉田周一先生 県立宮古病院
武村克哉先生 琉球大学地域医療部
成田響太先生 長湯鍼灸院、真央クリニック
【参加人数】34名(医学生30名、医療系学生2名、鍼灸師2名)
【主催】琉球大学医学部医学科学生有志
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
 まずはお忙しいところご講演くださった先生方、参加してくださった皆さん、ありがとうございました。皆様のおかげさまで無事に第二回を終えることができました。
 今回は4人の先生方、 32人の学生、さらには2人の鍼灸師さんも参加してくれ、総勢38名の参加となりました。テーマは総合診療医のキャリアと他職種連携、ということでしたが、先生方の医療にかける熱い思いに思わず引き込まれ、あっという間の一日でした。また、先生、鍼灸師、学生が一緒になって理想の医師とは何か、について考えたことは、私たち学生にとって、医者を目指そうと決意した初心と今の医療に求められているものは何かを見つめなおすきっかけになったのではないかと思います。また幅広い知識と視野を求められる総合医ならではのエピソードもたくさん聞けて、学びの多い時間となりました。それにしても老若男女問わず診る総合医と言えどひーじゃーまで診たことがあるお話には驚きました!
 他職種連携のお話では医療が医師だけでは決して成り立たないことに改めて気づかされ、医療の現場での相互理解の重要性を学びました。
 さらに今回は鍼灸師の皆さんも参加してくださり、医学生に向けて鍼灸体験をしてくれました。普段学校では触れることのできない貴重な機会になったのではないかと思います。こういった他職種連携を知る機会が、貴重な経験ではなく、もっと当たり前のことになればいいな、と感じました。
 このような出会いと学びの場を共有してくださった先生方、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!
 最後になりましたが、開催にあたって多大なご支援いただきました日本プライマリ・ケア連合学会さま、心よりお礼申し上げます。
 沖縄のことば、うちなーぐちには、さようなら、に該当する言葉はなく、別れ際にはまた会いましょう、と言うそうです。ということで皆さん、またやーたい!

家庭医療を徹底解剖~これからの医療について語ろう~

【日時】2015年6月27日(土)13:00~18:30
【場所】鳥取大学米子キャンパス(アレスコ棟261教室)
【講師】
松下 明 奈義ファミリークリニック所長、日本プライマリ・ケア連合学会理事
金 弘子 麻生飯塚病院後期研修医
細谷 恵子 鳥取大学医学部附属病院 胸部外科
【参加人数】18名(医学生11名、看護学生2名、医療従事者2名、その他医師3名)
【主催】国際保健友の会 ハクナマタタ
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【後援・協賛】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
開会14:00~14:05(杉山)
1部
アイスブレイキング 14:05~14:25(李悠)
ミニ講義「家庭医療のイメージ」14:25~14:50(金先生)
講義「地域での経験」(金先生)14:50~15:20
ワークショップ「死に場所の選択」 (金先生、細谷先生)15:25~16:15
《1部内容》
①ミニ講義「家庭医療のイメージ」
 「各国の比較からプライマリケアレベルが高い国ほど寿命が長く、医療費が安い」というデータをもとに、プライマリ・ケアの必要性、定義を概説していただいた。

②講義「地域での経験」
 家庭医を目指す後期研修医 金先生の日常のストーリーから、実際に患者さんとどのように関わりを持ち、どのように考えながら診療を行っているかについて、具体的なエピソードを盛り込み解説していただいた。その他、鳥取大学卒業生で、現在、家庭医として地域で働いている医師のインタビューした内容も盛り込まれていた。

③WS「死に場所の選択」
 最初に講義があり、臓器別専門医として大学病院で働く細谷先生の視点、在宅、施設、病院で働く金先生の視点から見た「看取り」のケースを挙げていただき、「死に場所」をテーマにグループワークを行った。
 出生数<死亡数という現実を抱える日本でも、実際に家族と「死に場所」について話す機会を設けている人は少ない。病状の進行から、希望した死に場所での死を迎えることが叶わないことも多いという。
 グループワークでは、患者さんが希望している「在宅」での死に向けて、医師・コメディカル・学生の視点から、どのようなケアが必要かについて話し合った。医学的側面に加え、心理的側面、社会的側面から考え、お互いに様々な「気付き」と向き合うことで、議論は非常に白熱するものとなった。

第2部
講義「家庭医療のウラ・オモテ」(松下先生)16:30~17:40
《2部内容》
①プライマリ・ケアと専門医療
 家庭医療:地域~臓器 臓器別専門家:家族~臓器
 医療はさまざまなスタッフや専門家がいる。そのそれぞれの役割や視点について十分理解し、お互いの協力を惜しまないことで、患者さんにより質の高い医療が提供できるようになる。

②現代の家族問題と地域協力
 共働きする家庭が増えたことで、昔より家族が不安な状態で在宅をする人が増えている。家庭医療では、そのような家族の力を引き出すための方法を伝える。また、地域に住む60歳から75歳に有償ボランティアの協力をしてもらうと言った、社会システムの構築も行う。

③家庭医療を特徴づける3つの柱
 1)患者中心の医療 2)家族志向ケア 3)地域包括医療
 患者の訴えに対して、病態のみにとらわれず、家族や感情の変化にまで幅広い視点から原因を探っていく。そのためには、患者さんとの信頼関係は必須であり、様々な感情の機微に敏感に反応し、深く共感することや、患者さんの裏に「家族の木」をイメージし、問題を紐解くことを患者さんとともに考えていくことが診療を行う上で大切になってくる。

質疑応答17:40~18:10

閉会 18:10~18:15
【参加スタッフの感想】
①大学病院での教育を受けてきたことの影響かもしれないが、開業、個人診療所で働くというのは、大学での専門的教育を受けてきた先に存在するものだというイメージが強かった。
 今回のセミナーを通して、そのイメージは大きく変わり、また家庭医療が関わる仕事の範囲に驚かされた。時には、地域の医療政策にも関わり、時には、患者さん個人の家庭事情までに踏み込むことで解決策を見つけていく。そして、人の死と向き合いながら、患者さんの人生に一番近い場所での仕事なのだと感じた。コミュニケ―ションが取れること、寄り添うことが出来ること、家庭医療をやっていく上で欠かすことが出来ない。そして、もちろん、それ以上に医師であれば医師としての、看護師であれば看護師の、それぞれの専門性を磨くことこそ、患者さんの幸せにつながることだということを強く実感した。
 今回、コメディカルスタッフの方や、看護学生の参加もあり、お互いに違う視点でWSが行えたことで、議論に幅ができ活発なものになった。時間の関係で出し尽せなかった部分や話足りない部分もあったので、また勉強会・セミナーの開催が出来たらと感じている。

②本日は、奈義ファミリークリニックの松下先生をはじめ、麻生飯塚病院の金先生をお招きしての勉強会を運営させていただいた。
 大学の座学を全て終えた今、「家庭医」というとどうしてもどこか遠い存在のように感じ、意識ある人だけが目指すという考え方が少なからず自身の中にあったが、実際は最も人との距離が短く、地域に根差した存在であり、かつ今の日本に必要とされている医師なのだということを今回の勉強会を通し、痛切に感じた。
 各々の先生が臨床現場で体験された症例を紐解き、医師がここまで人に介入するものなのかと懐疑的に見てしまったほど患者さんに寄り添う姿は、元来自分自身が目指していた医師のあるべき姿だったのかもしれない。
 大学での環境に甘んじ、義務感を感じながら物事をこなしていく中で、何か大事なものを忘れがちになっていく。それを気付かせてくれた貴重な時間となった。
 家庭医という存在は少し古くさいように感じるかもしれないが、その古くささの中に患者本位の医療が展開されている。かつての日本の医師がそうであったように赤ひげのような医師が再び全国で活躍されることを願って止まない。

③金先生、細谷先生による死に場所の選択についてのお話について、非常に印象的だったことは大学病院の臓器専門医の方でさえも家族志向の医療の必要性を口にされていたことだ。例として末期乳癌患者の化学療法、緩和ケアを挙げられており、治療への意見を継時的に変化させていく患者に対して、果たして通院での治療は可能なのか、死にゆく母を見る家族の思いに目を向けられるか、患者本人だけでなく残される家族も「この病院でよかった…」と思える医療ができるのか。すべては家族志向のケアという言葉が鍵を握り、いかに日本に必要とされている医療モデルかということがうかがい知れたと思う。特に、がん患者の増加に伴い、遺伝カウンセリングという形で家族志向のケアを行う機会も増えていくだろう。
 松下先生による家庭医療のお話では今まで曖昧な捉え方をしていたプライマリケア医と家庭医の役割について、世界各国のシステムの違いを踏まえクリアカットに教えて頂くことができた。また、総論的なことだけでなく実際の外来の現場で使える行動変容のテクニックはとても新鮮に感じられ、それらのテクニックを長年付き合ってきて捉えた患者の性格によって使い分ける、このことだけでも専門技術といえるのではないかと感じた。
 自分はいつか自分の生まれ故郷に戻って診療所で村民の生活を支えて恩返しをしたいという夢がある。専門医として見る疾患はせいぜい限られていると思うが、家庭医をしている以上新たな人と出会い、深く関わっていくほどに同じ症例は二つとしてない、ということが分かるのではないか、そこに家庭医の底知れぬ楽しさがあるのではないかと感じた有意義な会でした。
 ご講演いただいた先生方に心より感謝致します。ありがとうございました。

家庭医療学セミナー in Mie 2015 〜もしカテ〜

【会場】三重大学医学部新医学棟3F(旧看護棟)第3講義室
【日時】2015年6月27日(土)12:30〜18:30

【開催セッション】
<セッション①>~選択制~
・「もし、家庭医であるあなたの暮らす地域で災害が起きたら」
  講師)橋本修嗣 先生(三重県立一志病院)
     近藤諭 先生(三重大学家庭医療学講座)
・「もし、家庭医療に興味のある医学生・研修医が『新しい創傷治癒』を学んだら」
  講師)大屋正樹 先生(名張市立病院)
     森洋平 先生(三重大学家庭医療学講座)
<セッション②>~全員参加~
・「もしも、家庭医療に興味のある医学生・研修医がとことんロールプレイして行動変容スキルを獲得したら」
  講師)森洋平 先生(三重大学家庭医療学講座)
     尾崎仁、久保田祥央、鈴木佳孝、田中輔(三重大学医学科2年)
<セッション③>~全員参加~
・「もし家庭医療・総合診療・地域医療に興味があるなら、どこでどんな初期研修が適切か」
  講師)御前秀和 先生(名張市立病院)
     原田直樹 先生(名張市立病院)
     中川知美 先生(名張市立病院・初期研修医2年目)

【主催】三重大学家庭医療学セミナー学生運営員会
【共催】三重大学家庭医療学講座
    日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【後援】三重大学医学部附属病院 臨床研修・キャリア支援センター
    NPO法人 MMC卒後臨床研修センター

【参加者人数】36名
初期研修医1名、後期研修医2名、薬剤師1名
学生所属別:愛知医科大学2名、金沢医科大学2名、近畿大学1名、自治医科大学1名、鈴鹿医療科学大学1名、千葉大学1名、徳島大学1名、名古屋大学1名、奈良県立医科大学1名、三重大学21名
学生学年別:1年生3名、2年生10名、3年生1名、4年生5名、5年生12名、6年生1名

【内容・感想】
11:50~12:20 受付
12:30~14:00 セッション①
14:00~14:50 Tea party
14:50~16:20 セッション②
16:40~18:10 セッション③
18:10~18:30 閉会式&写真撮影
19:00~21:00 懇親会

 家庭医療学セミナーin Mie 2015を無事に盛会のうちに終えることができました。まずは、参加してくださった皆様、講師の方々、運営スタッフのみなさま、ありがとうございました。
 本セミナーの運営が動き出したのは、2014年の10月も過ぎたころ、三重大学でまた家庭医療学セミナーを行い、いろんな人に家庭医療というものを楽しく学んでほしいという想いから始まりました。
 運営準備にあたり、家庭医療学講座の森先生、近藤先生からの手厚いサポートがあり、様々な面で助けていただきました。また、三重大学医学科の2年生が4名、新たにセミナースタッフとして加わってくれて、新しい考え方を取り入れることができました。今回、準備にあたり、運営に関することももちろんのこと、スタッフも森先生から行動変 容について非常に詳しく教えていただき、勉強になりました。準備をするだけではなく、自分たちの知識も増やしていく、といった今回のような手法は過去の家庭医療学セミナーでは無かった取り組みだったので、今後も継続していければと思います。
 セミナー当日、参加者のみなさまの笑顔や真剣にセッションを受講している様子、また「参加してよかった!」「さすが、三重だね!たくさん学べました!」といった声を聞くことができて、本当にセミナーを企画してよかったなぁ、思いました。
 アンケートを拝見させていただくと、まだまだ様々なジャンルのセッションを受講してみたいという意見が多くありましたので、反映しながら、また来年度以降も継続してセミナーを開催して参加者 のみなさまとともに知識を増やしていければ、と思います。
 またの機会をお楽しみにしてください!
 本当に、ありがとうございました。

 報告書PDFはこちら

第2回九州山口家庭医療学セミナー

【日時】2015年6月20日(土)、21日(日)
【場所】九州地区国立大学 島原共同研修センター
【講師】12名
【参加人数】71名
 (医学科20名、看護科15名、薬学科8名、検査学科2名、医療経営管理学2名、福祉系学科15名、理学療法学科1名、言語聴覚学科1名、
  心理学科1名、工学部1名、社会人5名(長崎純心大学医療・福祉連携センター 3名、MSW 1名、鍼灸師 1名)
【主催】九州・山口家庭医療学セミナー実行委員会
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 若手医師部会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【後援】日本プライマリ・ケア連合学会 九州・沖縄支部
【コンセプトと立ち上げの経緯】

  1. 多職種連携を知る
     近年注目されているプライマリ・ケア、家庭医療と密接に関係する多職種連携。それを学ぶ場所は決して多くありません。学校では文字としての多職種連携しか学ばず、知らない状態では実際に働き始めてから学ぶ余裕もないのではないかと考えます。そういった現状の解決のため、学生のうちに多職種連携に触れておくことによりこれから考え学んでいく深さを深められるようにしたい、ということをコンセプトとしました。
  2. 九州内の様々な立場の人間をつなげる
     第1回の参加者は多くが、イベントに多く参加したことのある学生や医学生であったため、多職種連携を学ぼうにもどうしても偏ってしまっていたと考えます。今回はその現状を踏まえ、はじめから各学科に人数制限を設けることにより多くの学部学科の参加者に参加してもらい、より多くの異なる立場の人同士で話せる機会になったと自負しております。
  3. 家庭医療イベントの継続
     このイベントによって今後も勉強会、ワークショップに参加したい、もしくは企画しようと思う人を増やしたい、というのも重要な目標です。今後今回の参加者が九州内でいろんなイベントを企画してくれることを期待し今回のイベントを発案致しました。
【WS内容】
<基調講演>
 孫大輔先生による基調講演「プライマリ・ケアと家庭医療〜市民参加型のヘルスプロモーションを目指して〜」ということで、総合診療医・家庭医を取り巻く現状、市民を巻き込んでのヘルスプロモーションについてご講演いただきました。
<多職種ケースカンファレンス>
 今回、第1回に引き続き実際に多職種連携を体験してもらうことこそ近道と考え企画しましたが、連絡がうまくいかず先生任せになってしまいました。しかしそのおかげで型破りなレゴブロックを使ったワークショップをしていただき実際の事例を使い、多職種連携について考えてもらいました。
<いのちの授業~難しい話は抜きにして、医療の根っこを考えてみませんか?~>
 ワークショップに慣れている人を中心に、イベントや勉強に慣れている人こそ「いのち」のことについてもう一度しっかり考えてもらいたいと考え、1日目のセッションとして死の模擬体験を通し“生死(しょうじ)”について考えてもらいました。
<’TELL’ACE HOUSE in 九山セミナー>
 今回、ワークショップに普段は参加していない人が多いため、コミュニケーションスキルのセッションをいれ、イベント初参加の人を優先的にこのセッションをとってもらいこれ以降のセッションの進行を円滑にできるよう発案しました。
<飲み会セッション>
 今回のワークショップの目的は少しでも心の壁を取り払ってもらうということで、話したい人はどれだけでも腹を割って話せるよう企画致しました。
<朝活セッション>
 2日目のセッションの際に少しでも多くの方にしっかり眼が覚めた状態で参加してもらいたく企画しました。
<「選択の科学」〜白衣を脱いで考えるということ〜>
 医療に関して様々な視点を持ってもらえるようなセッションを入れたい、という観点からこのセッションを企画致しました。
<あなたには見える?日本の貧困>
 相対貧困率が先進国中2位である日本。医療従事者はどうすべきか、ということについて自分の学ぶ専門職以外の専門職の立場にたってケースカンファレンスに取り組んでもらいました。
<ポスターセッション・学生セッション>
 今回からポスターセッションを募ることにし、病院の研修制度紹介や、先輩の学びを後輩に伝えてもらう機会を設けました。多種多様の参加者が集まったため賛否はありましたが、職場の様子や先輩の学びを知れて良かったという声を聞き、やってよかったと考えております。
 しかしやはり初めての企画でしたので事前に予測できることが少なく反省点も多かったので次回もやる場合はしっかり打ち合わせが必要であると考えます。

【当日スケジュール】
 第1回九州山口家庭医療学セミナーと同様、前述のコンテンツのうち多職種ケースカンファレンスは一人あたり2回参加、「’TELL’ACE HOUSE in 九山セミナー」と「いのちの授業〜難しい話は抜きにして、医療の根っこを考えてみませんか?〜」のどちらか、そして「「選択の科学」〜白衣を脱いで考えるということ〜」と「あなたには見える?日本の貧困」のどちらかを選択して頂く形式を採用しました。

6月20日(土)
12:00〜13:00 受付
13:00〜14:00 開会式・実行委院長挨拶・孫先生による基調講演
14:00〜14:30 全体アイスブレーキング
14:50〜16:00 セッション①
16:10〜17:20 セッション②
17:30〜18:30 全体写真撮影・夕食
18:30〜19:30 ポスターセッション・学生セッション
21:00〜22:00 飲み会セッション

6月21日(日)
07:00〜07:30 早朝セッション
07:30〜08:30 朝食
08:40〜09:50 セッション③
10:00〜11:10 セッション④
11:20〜12:30 クロージング・アンケート記入・全体写真撮影

【アンケート結果】
 セミナー終了後、クロージングの際に参加者アンケートを実施しました。
 全体として多職種連携に関する理解度の深まりとモチベーションの高まりを感じた意見が多く見受けられました。
 以下、抜粋したものを記載します。
  • 申し込みあと1か月ほど連絡がなかったが、しおりはせめて一週間前には欲しい(準備ができない)
  • 宿泊施設の住所を記載してほしい(ナビに登録できない)
  • 色んなセミナーがあって楽しかった。自分が選択した以外のセッションの話も聞きたかった。
  • 多職種連携とは自分の意見を述べ、他者の意見を聞き、自分の意見を深めることだと学んだ。多職種とここまで関わる機会はないため、刺激的な2日間だった。ありがとうございます。
  • あと1日ほしい!(笑) 本当に楽しく学ばせていただきました!
  • スタッフはもっとスタッフとわかるようにして欲しかったです!
  • もっといろんな人と話したかった。
【反省点】
 今回、前回の反省を活かし運営の初動を早くしたのが裏目となり、スケジュールが間延びしていくばかりでスタッフのモチベーション管理が十分にできていませんでした。
 また、内容に関しても多職種なのでどれかにかたよることができないと強く考えすぎてしまい、全体をまとめる事ができなかったと反省しております。前回の反省における改善すべき点を十分に改善できていなかった原因といたしましては、前回のコアスタッフとの連絡が少なかったことなどがあげられますので、第3回では第2回のスタッフももっと手伝っていけたらと考えております。

【今後の展望】
 今回も様々な方面からご心配頂きましたが、なんとかセミナーを成功させることができたと自負しております。
 第1回の開催を決めた初期段階の目標は、夏期セミナーの九州版を開催し夏期セミナーに参加する九州の学生を増やしたい、というものでしたが、第1回第2回を経て家庭医療よりむしろ多職種連携を目標としたワークショップになってしまっていました。これをきっかけに九州各地で多職種連携を学ぶイベントが乱立していることに嬉しさもある一方、次回からは家庭医療に重点を置いたワークショップにしたいという思いが募りました。
 第3回といたしましては大分大学家庭医療サークルOMPSの方をメインに今までとは違う「九州山口家庭医療学セミナー」を開催する予定です。今後ともどうかお見守りいただけると幸いです。

第7回大学では教えてくれないウィメンズヘルスWS

【日時】2015年5月30日~31日
【場所】岡山大学医学部
【講師】
岩間 秀幸 亀田ファミリークリニック館山
菅長 麗依 亀田ファミリークリニック館山
中山 明子 大津ファミリークリニック・音羽病院
【参加人数】22名(医学生16名、初期研修医2名、その他医師4名)
【主催】OCSIA
【共催】80大学行脚プロジェクト
【後援・協賛】80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
<講師>
岩間秀幸、菅長麗依(亀田ファミリークリニック館山)
中山明子(大津ファミリークリニック・音羽病院)
チューター:3名(松本真悟先生(大津ファミリークリニック)、畝辰明先生(大津ファミリークリニック・音羽病院)、稲岡雄太先生(CFMDレジデンシー・近畿/本田診療所))

<当日内容>
1日目
12:30 - 13:00 受付
13:00 - 13:20 イントロ
13:20 - 14:20 思春期① 「月経」
14:30 - 15:45 思春期② 「STD」
15:55 - 17:25 思春期③「若年妊娠と避妊」
        ・若年妊娠と中絶の現状
        ・避妊法(コンドーム・ピル・IUD)
17:35 - 18:25 更年期+ヘルスメンテナンス
18:35 - 18:45 まとめ
19:45 -     懇親会

2日目
09:00 -     おさらい+アイスブレイク
09:15 - 11:15 産前産後
11:30 - 12:30 ジェパディ
12:40 - 13:00 まとめ

<スタッフの感想>
 今回は岡山大学で4年ぶり2回目となるウィメンズヘルスWSを開催していただきました。授業ではあまり取り扱わない「思春期について」「更年期について」「ヘルスメンテナンスについて」「避妊について」や、「家庭医目線での産前産後について」などをテーマに2日にわたっての開催となりました。
 単に先生方から参加者への一方通行の授業ではなく、患者役・医師役に分かれての模擬面接や、グループディスカッションを通して、体感的に女性の健康を扱う難しさや問題点を学ぶことができました。生理についての講義では、実際の生理用品を用いての実験もあり、男性参加者は初めて扱う生理用品におっかなびっくりという様子も見られました。
 また、チューターを含めた先生方が皆さん家庭医の先生ということで、参加した学生・研修医からは、大学ではなかなか知ることのできない、家庭医の役割や仕事内容・患者とのかかわり方なども学ぶことができて良かったという感想を頂くことができました。

<参加者の感想>

  • 医師になるためにも、一人の女性としても知っておくべき知識がたくさん得られて本当に良かったです。
  • 男性にとっては及び腰になりがちなウィメンズヘルスですが、「恥ずかしい」という理由だけで参加しないというのはもったいないと思えるWSでした。
  • 将来何科に進むとしても一度は触れておくべき分野だと思いました。
  • 絶対に必要なことですが、今まで考えたことのなかった内容でした。
  • 今回学んだことは自分だけの知識にとどめず、周囲の人にも広めていきたいと思います。
  • 女性だけでなく、男性にお知ってほしい内容でした。
  • 家庭医の魅力と必要性を強く感じました。
  • 実際自分が医師となって診療することをイメージしながら聴けるWSだと感じたし、知識も増えるし、最高のWSだと思いました。
  • 家庭医に将来なりたいと思っていましたが、家庭医として、女性のライフサイクルにこのような形で関わっていくことができるということを知って、さらに家庭医になりたいと思いました。
  • 自分が女性ということもあり、正しい知識を身に着けることができるいい機会になりました。
  • 全体的に新鮮なテーマでした。
  • 医学的なところから日常生活の中での内容もあって、医学生としても良かったけれど、一人の女性としても聞いてよかったと思える内容でした。
  • 他大学の学生と話ができて刺激になり、よかったです。
  • 家庭医の重要性や存在、役割などは、他分野に進む人にとってこそ大事だと思います。
  • 女性診療を丁寧かつフランクに学べる機会はレアです。
  • 低学年の人にも良い気付きの場になると思いますし、男性の視点も新鮮だったので、男女問わず発見や気付きがあるのではないかと感じました。
  
  

2014年度 開催履歴・報告 -ジェネラリスト80大学行脚-

家庭医のキャリアについて考える会

【日時】2015年3月14日(土)14:30~17:00
【場所】東京大学
【講師】
杉谷 真季 東京医療センター
孫 大輔 東京大学医学教育国際研究センター
長嶺 由衣子 千葉大学予防医学センター
堀越 健 多摩ファミリークリニック
【参加人数】15名(医学生13名、医師1名、その他1名)
【主催】東京大学総合診療勉強会よろづや
【後援・協賛】日本プライマリ・ケア連合学会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
開会14:00〜14:10
先生方のキャリア紹介14:10~15:30
休憩 15:30~15:40
長嶺先生の講義・WS<健康の社会的決定要因って何?>15:40~16:50
まとめ16:50~17:00

参加スタッフの感想

 今回のよろづやは【家庭医のキャリアについて考える会】でした。
 杉谷先生、孫先生、長嶺先生、堀越先生の4人の先生方をお招きしお話を伺う事ができました。前半では、先生方の今まで歩んでこられたキャリアや家庭医との出会い、そして今後医師としてどのように生きていかれるかについてお話を聴き、後半は長嶺先生による社会疫学に関するワークショップが行われました。ワークショップでは6つの市の高齢者の糖尿病罹患率のデータなどを比較することにより、その背景にある社会的な要因を考察し解決策を考えていくというものでした。

 先生方はみな「こういう医者になりたい」という像があり、それを模索していく過程で家庭医がしっくり来た、というようなお話をされていました。そしてその家庭医について僕らにお話しされる先生方はすごく生き生きとしていました。その姿を見て、自分のなりたい医師像をもって、それを実現することの重要性を強く感じました。医師は患者さんのために全力を尽くすのが当たり前ですが、自分のやっていることに疑問を感じながら患者さんと向き合うのと、今時分のやっていることにやりがいを感じ、自信を持って向き合うのとでは、後者の方がきっと患者さんの信頼も得られるし最善を尽くせるんだろうなと感じました。今日お話をしてくださった先生方はこういう理由で魅力ある先生なのだなあと納得していました。

 社会疫学のワークショップでは、「結果」を見るだけではなく「上流」に目を向けることの意義を再確認できました。医療関係の問題であっても、根本的な解決のためには社会的な背景など上流にある問題を解決しなければいけないというのはよく言われることですが、僕は医者はやはり下流を解決していく人間であり、上流の解決には関わらない、というより関われないのではないかと思っていました。ですが、今回自分で糖尿病の罹患率という課題を解決する方法を考えたり、長嶺先生が実際に離島で救急搬送の件数を減少させる取り組みを行った話を聴いて、むしろ私たちが積極的に上流に関わらないと状況は変わっていかないのではないかと強く感じました。そもそも、日本は公衆衛生の分野が欧米に比べて人気がなく、そのような視点を学ぶ機会もそう多くはないと聞きます。根本的に地域の健康を増進できる医師になれるために、自分から積極的に生命科学的知識のみならず公衆衛生や疫学、社会科学などについて勉強していこうという思いが生まれました。

第三回家庭医療学WS「風邪の見方」

【日時】2015年3月1日(日)
【場所】藤田保健衛生大学病院
【講師】
井村 洋 麻生飯塚病院 副院長
大杉 泰弘 麻生飯塚病院 頴田病院家庭医療センター長
浅井 幹一 豊田市・藤田保健衛生大学 連携地域医療学教授
井野 晶夫 豊田地域医療センター院長
神宮司 成弘 藤田保健衛生大学病院 救急総合内科
安藤 大樹 藤田保健衛生大学病院 救急総合内科
日比野 将也 藤田保健衛生大学病院 救急総合内科
寺澤 佳洋 豊田市・藤田保健衛生大学 連携地域医療学
【参加人数】18名(医学生18名)
【主催】藤田保健衛生大学 連携地域医療学講座
【共催】藤田保健衛生大学 救急総合内科
    豊田地域医療センター 豊田加茂医師会
【後援】日本プライマリ・ケア連合学会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
『風邪のみかた』のワークショップを開催しました。
大学3年~初期研修直前の6年と幅広い層の参加者でありました。主なプログラムと参加者の感想は以下の通りです。
①『かぜ総論』
 →講義方式。藤田保健衛生大学病院の指導医賞に長年輝く先生の講義、熱心に講義を聞き入っていた。
 …(感想)ここまで体系化された風邪の話を聞くことができて嬉しかった!市販の薬は勉強になった!
②風邪に関するパネルクイズ大会
 →クイズ形式(参加型)。はな・のど・せき・Emergency・その他に分類された問題を4チーム対抗戦で行った。難問・珍問もあり大いに盛り上がる。
 …(感想)クイズ形式だと記憶に残る!楽しく勉強できた!
③今後の専門医制度に関して
 →講義形式。情報の入手が難しい点もある貴重な講義で、質問多数で幕を閉じる。
 …(感想)他で聞くことができないような内容で研修医病院選択の考え方が変わった!

総合診療医のことびんちょ~さびら!

【日時】2015年1月17日(土)
【場所】琉球大学
【講師】
金 弘子 飯塚病院総合診療科 飯塚・頴田家庭医療プログラム
武村 克哉 琉球大学医学部付属病院地域医療部
本村 和久 沖縄県立中部病院プライマリケア・総合内科
山入端 浩之 ファミリークリニックきたなかぐすく
【参加人数】36名(医学生35名、その他1名)
【主催】琉球大学医学部医学科4年有志
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
・第1部
13:00〜13:05 開会
13:05〜13:50 家庭医ってなに?(本村和久先生)
13:55〜15:10 ワークショップ
「Narrative PBL〜ケースを様々な視点から考えてみよう」(武村克哉先生)
15:15〜15:45 沖縄の家庭医 (山入端浩之先生)
15:45〜15:55 閉会・記念撮影
・第2部
16:30〜琉球大学病院救命救急センター (2014年11月移転新設)見学
17:30~飯塚病院・頴田病院説明会(金先生)

家庭医ってなに?(本村和久先生)
 沖縄の歴史をたどりながら沖縄の独特な医療発展のお話や、新専門医制度でどう”専門”が変わっていくのか、また地域医療の奥深さをお話していただきました。
 事後アンケートでは「総合医・家庭医の住み分けを知れた」「沖縄の総合診療の歴史がわかって沖縄が総合診療にとても合っている地域だとわかった」等の感想が聞かれました。

Narrative PBL〜ケースを様々な視点から考えてみよう」(武村克哉先生)
 小グループに分かれて、先生オリジナルの症例を話し合いました。症例は想像力を働かせて患者さんの立場に立って考えなければ隠された疾患がみえず、患者さんの話を聞き、話し合う中でその背景を考えることの大切さを学びました。また、シュミレーターで実際に呼吸音や心音を聞き、身体所見の取り方についても学びました。
 事後アンケートでは「自分の気付かなかった点などが他の視点からの意見として出てきた」「医学的にも知識が増えたし、患者さんのことを知るためにどのような点からアプローチしていけばいいのか分かった」「患者さんの社会面や精神面について人と討論したことがあまりなく、他の人がどんな考えを持っているか知る良い機会になった」等の感想が聞かれました。

沖縄の家庭医 (山入端浩之先生)
 家庭医のお仕事が大好きな様子が伝わってくる印象的なプレゼンから始まり、家庭医の地域における重要性ややりがいなどを熱くお話していただきました。また私たちが今後、自分のキャリアについて考えていく際のアドバイスも頂きました。
 事後アンケートでは「患者さんに寄り添い続けることは大切だけど大変でもあり、自分の感情がどう動いているのかにも目を向けて行うという先生の話を聞くことが出来てよかった」「先生の家庭医療に対する情熱が伝わった」等の感想が聞かれました。

琉球大学病院救命救急センター見学(近藤豊先生)
 昨年11月に新しくなった救急部を見学し、病棟の設備や、実際に救急医療がどのような流れで行われているのかについて説明していただきました。
 事後アンケートでは「救急室をこんなに細かく見せてもらったのは初めてだったので勉強になった」「離島診療所の設備を見たことがあるけど、全然違っていた。大きい病院の救急だとここまでできるんだ!ということがわかった」等の感想が聞かれました。

飯塚病院・頴田病院説明会(金弘子先生)
 福岡からお越しいただいた金先生に飯塚病院・頴田病院の魅力のみならず、家庭医のやりがいについてお話いただきました。
 事後アンケートでは「患者さんに寄り添った治療を行うってすごくいいなと思いました」「家庭医の研修医ってどんなことをしているんだろう・・・と気になっていたので、一例を知ることができてよかった」「病院以外での活動(地域での)もしているということで、自分の将来やりたいこととしてイメージが具体的になった」等の感想が聞かれました。

 全体としては時間に余裕がなく、バタバタしてしまったところもありましたが、カフェスペースを設けるなどして、先生方や他学年とゆんたくしながら交流できたのではないかと思っています。
 先生方、参加してくれた皆さん、にふぇーでーびたん、またやーさい!!!!

家庭医療学WS in Kurume 〜私たちの歩む道〜

【日時】2014年12月6日(土)
【場所】久留米大学筑水会館中会議室
【講師】
井村 洋 飯塚病院 総合診療科部長
町野 亜古 川崎市立多摩病院 小児科 任期付助教
一ノ瀬 英史 飯塚病院・頴田病院 家庭医療プログラム スタッフ
加藤 光樹 弥生ファミリークリニック
相良 春樹 飯塚病院・頴田病院 総合診療科家庭医療プログラム 後期研修医
赤岩 喬 飯塚病院・頴田病院 総合診療科家庭医療プログラム 後期研修医
西岡 慧 飯塚病院・頴田病院 総合診療科家庭医療プログラム 後期研修医
金 弘子 飯塚病院・頴田病院 総合診療科家庭医療プログラム 後期研修医
松本 弥一郎 飯塚病院 総合診療科 後期研修医
【参加人数】40名(医学生36名、初期研修医1名、医療系学生1名、その他医師2名)
【主催】Team KRM(代表:小田準)
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 80大学行脚プロジェクト
【後援・協賛】飯塚病院・頴田病院
【WS内容】
16:00- 受付開始
16:30-17:00 開会・アイスブレーキング
17:00-17:50 プログラム①研修医制度や総合診療専門医について
(井村 洋先生)
休憩15分
18:05-18:35 プログラム②私たちの歩む道(後期研修医・医師の先生方)
休憩15分
18:50-19:40 プログラム③レクチャー:家庭志向ケアなど(町野 亜古先生)
19:40- 閉会~写真撮影

プログラム①研修医制度や総合診療専門医について
井村医師が変更された専門医制度について話してくださった。まず、大学病院のような高度医療を提供する施設と、家庭医療の活躍する中小の病院のベッド数についての話があり、学部生が普段の講義では決して習わない話をしてくださった。それから専門医をとるためにはどのような研修をする必要があるのか、これから病院がどのように変遷していくのかということについて話してくださった。高学年の生徒からは積極的な質問もあり、とてもよい学びの場となった。


プログラム②私たちの歩む道
後期研修医・医師の先生方でいま家庭医療学の研修を行われている方々がどのような過程を経て自分たちがいまの道を選択しているのかについて話してくださった。一人3分という制限を金先生が設け各々話していくという画期的な企画であった。3分では話しきれずに延長をお願いする先生方もおり、先生方の熱意を学生に向けて語ってくださった。皆自分がこれからどのような未来像をもつのかを考えるよい機会となったのではないかと思われる。


プログラム③レクチャー:家庭志向ケア
町野医師が家庭志向ケアについてレクチャーしてくださった。先生方による演劇も交えて、サザエさん一家に発生した問題をどのように解決するのかというテーマで行われた。皆が馴染みやすいテーマであり、低学年の学生の参加者もグループディスカッションに参加しやすい構成になっていた。各グループに分かれ2つのテーマについて考える形式であった。グループでは高学年の学生がリードしながら、活発な議論が行われていた。各グループにより解答の違う部分があり、発表では意見をお互い交換しあうことができた。最後に町野医師よりフィードバックを受けレクチャーを終了した。

ジェネラリストセミナー@岩手医科大学
「総合診療/家庭医療って何?」

【日時】2014年11月29日(土)午後2時〜午後5時30分
【場所】岩手医科大学 60周年記念館 10階 同窓会室
【講師】
大塚 亮平 米国インディアナ州 Hope Family Health Center
本郷 舞依 福井大学付属病院総合診療部(坂総合病院 みちのく総合診療医学センター)
佐々木 隆徳 福井大学付属病院総合診療部(坂総合病院 みちのく総合診療医学センター)
【参加人数】30名(医学生20名、初期研修医3名、その他医師5名、医療従事者1名、その他1名)
【主催】プライマリケア連合学会 80大学行脚プロジェクト
     企画/代表 岩手県立中部病院 救急総合診療科 山田 哲也
     学生代表 岩手医科大学5年 中村 翔也
【後援・協賛】岩手県医療局 医師支援推進室
【WS内容】
◯14:00~14:05 オープニングリマークス
 企画・代表山田および学生代表中村より挨拶
 いわゆるジェネラリストと称される医師集団について具体的なイメージが沸かず、でも気になっている医学生や研修医の方々に少しでも理解を深めてもらう会であることを皆さんにお伝えしました。
◯14:05~14:50 大塚先生講演「家庭医とは」
 岩手県出身の大塚先生より、米国での家庭医療の実践を分かりやすくお話いただき、家庭医の魅力や存在意義について、わかりやすく教えていただきました。
 家庭医とは身近にいて、何でも相談でき、私と私の家族に責任を持ち私と私の家族に責任を持ってずっと診てくれる医師であること。日常的に遭遇する疾患の90%の守備範囲をもつこと。異なる倍率の視点をもつ意味。また、疾患や本人の問題だけでなく背景にある家族、地域、社会まで診ていくことの具体的なアプローチを、実際の症例を通して教えて頂きました。
終始笑顔で柔和な姿勢が印象的で、会場の雰囲気もだんだんにほぐれていきました。
◯14:50~15:05 グループミーティング1
「講義を受けて疑問に思ったこと、もっと知りたいこと」
 最初の緊張感が徐々にほぐれて、活発に質疑応答がなされました。
◯15:05~15:15 休憩
◯15:15~15:50 本郷先生講演
 宮城県初、宮城で研修を受けて家庭医専門医となられた本郷先生に、子育て中の医師としてのキャリアパス、ライフサイクルを中心にお話してもらいました。
 「なりたい」医師のイメージが、臓器別専門医ではマッチせず、家庭医の後期研修に飛び込んだこと、結婚、出産、育児の中で、仕事に制約が出て葛藤がありながらも「育児もキャリアの一つ」として受け止められるようになったことなど、家庭医療専門医取得までのご自身の経験についてお話し頂きました。また、日本の専門医制度の概要と、その一つとして総合診療専門医ができ、今後社会にとって重要な存在になることも教えて頂きました。
 福井大学の林先生仕込みの楽しいレクチャーでした!(時々ご褒美がもらえる!)
◯15:50~16:10 グループミーティング2
「あなたはどんな医師になりたいですか?」
 医学部の授業や実習で、心も体も全部診れる「お医者さん」になりたいと思ってきたけれども、それは無理なのかなと感じていたけれども、お二人のお話しを聞いて、やっぱりそういう医者になりたいと希望を持てた、という学生さんの感想などがありました。
◯16:10~16:20 休憩
◯16:20~16:40 シンポジスト自己紹介
TWIN代表 坂総合病院 東北支部会代表 佐々木 隆徳 先生
 東北地方のジェネラリストを少しでも増やしたい!という熱い気持ちとともに、ご自身のキャリアや、専門分野や所属団体にとらわれず、東北の若手医師同士で勉強会を企画している東北若手医師ネットワークについて紹介いただきました。
PC学会学生・研修医部会 東北支部会代表 渡部 健 さん
 秋田大学6年の家庭医に「アツイ」わたけん君より、プライマリケア連合学会の東北学生支部会が立ち上がったこと、これから東北で興味のある学生に家庭医、ジェネラリストについて勉強できる機会をつくり、ジェネラリストに関心のある学生同士のつながりをつくりたいという決意を伝えて頂きました。
◯16:40~17:05 シンポジウム「あなたの疑問に答えます」
 参加者全員で円座し、講師・シンポジストに疑問に思ったことなど直接質問して頂きました。「家庭医/総合医は、日本で本当に必要とされるのか」という声に対しては「誠実にニーズに応えていれば、自ずと必要とされる」という答えが、「全ての領域の診療をするというのは、とても難しく、無理だと臓器専門医の先生から言われ、本当にできるものなのか不安」という声に対しては「全ての診断、治療ができるわけでなく、限界はもちろんある。その限界を見極めて臓器専門医の先生と協力していくこと」「頻度の高い疾患に対して、継続的に生涯学習していくことが家庭医・総合医として必須で、必要とされるニーズに対して、柔軟に、迅速に変化して対応していくことが本質的で重要」といった内容の答えがなされていました。
 また、参加者の中から、「実際に総合診療の現場をみて、患者さんやその家族、生活背景をしっかりみて、それにあわせて丁寧に診療していた」という体験談や、学生さんから「お腹が痛い、という訴えでも、その訴えにはその方の心とか生活が絶対関係していると思っていて、それを丸ごと受け止められる医者にやっぱりなっていきたいと、このセミナーに参加して思った」などの感想が語られました。
◯17:05~17:20 岩手県の取り組み紹介
 企画代表山田より、基幹病院で複数の疾患を抱えて科がはっきりしない(特にご高齢の)患者さんを、専門医や病院内外の多職種の方と協力して診ることができる医師や、中小病院や診療所で、地域全体の健康を守り、地域の方の人生を支えることができる医師が今後絶対に必要であり、岩手県でも総合診療医育成のため、学会認定のプログラムを立ち上げたことをお伝えしました。参加頂いていた岩手県医療局医師支援室の代表者からも、その育成を県としてサポートしていくとメッセージを頂きました。
◯17:20~17:30 クロージングリマークス(アンケート、連絡等)
アンケート結果
アンケート回答23名のうち、全体の満足度については、
①とても楽しかった:18名(78%) ②まあまあ楽しかった:4名(17%) ③普通:0名 ④あまり楽しくなかった:1名(4%)
というご回答を頂きました。
具体的なイメージがわいた、将来なりたい医師像の目標ができた、など好意的な意見の記載が多く見られました。

代表者後記
 岩手県にも、ジェネラリスト/家庭医になりたい方や、臓器専門医になっても全人的・総合的に患者さんに接することを大事にしたいと思っている学生さんがたくさんいらっしゃいました。彼らの夢をそのまま叶えられる体制をつくっていきたいと強く感じた1日でした。

ざっくばらん家庭医療ワークショップ in 長崎

【日時】2014年11月29日(土)13:30-18:00
【場所】長崎大学 坂本キャンパス2 基礎研究棟 セミナー室3、4、5
【講師】
加藤 光樹 豊泉会家庭医療センター
福井 慶太郎 豊泉会家庭医療センター
丸山 淳也 岡山家庭医療学センター 奈義ファミリークリニック
前田 隆浩 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 社会医療科学講座 教授、離島医療研究所 所長 兼務
【参加人数】15名(医学生12名、看護学生1名、その他医師2名)
【主催】日本プライマリ・ケア連合学会 学生支部 九州・沖縄支部
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
[プログラム①]
家庭医療ってなーに?-ぼくの目指しているみち-
(丸山 淳也 先生)
 長崎大学出身で医療系サークルにて活発に活動されていた丸山先生が、学生時代にどのようなことを感じ取り考え行動に移してきたか、そしてどのようにして家庭医療という道を選ぶに至ったかをお聞きしました。
 「同じ大学出身で家庭医療をされている先生だから、身近で現実味のある話を聞くことができた」「未来像について想像しやすくなった」という感想が多く聞かれました。
 家庭医療や地域医療に興味のある学生が多く集まったこともあり、家庭医療・総合診療に関する質問が多く飛び交いました。


[プログラム②]
患者中心の医療について-ロールプレイングで体験しよう!-
(加藤光樹先生・福井慶太郎先生)
 患者中心の医療について、シナリオに沿ってロールプレイングを行いました。どのような態度や言葉遣いが良くなかったのか、どのようにすればよい診療になったのかを考えました。ひと通りのシナリオが終わった後は分かりやすい解説をして頂き、理解度が深まりました。
 「家庭医療のセミナーで、患者中心の医療等のキーワードをよく聞くが、実際に活用されている場面までは想像できていなかった」「実際の診療になるともっと難しいのではないか、と考えさせられた」「1回限りではなく継続して診療する中で、患者さんと良い関係を築くために工夫をされている先生からのレクチャーでよかった。今後の実習で活用していきたい」等の感想が聞かれました。
 限られた診療時間の中でどのようなことに重点を置くか、そしてそのための診察のポイントや話術についての質問がありました。


[プログラム③]
これからどうする?-私の目指すみち-
(前田隆浩先生)
 離島と本土を行き来されている前田先生。プログラムの前半は最新のデータを用いて、長崎県民の受信に関する動向や長崎県の土地柄、離島が多いというだけでなく、その他に抱えている問題点に対してどのように対策をされてきたかについて分かりやすく解説して頂きました。そして、今必要とされている「切り取らない医療、つなぐ医療・ケア」について熱く語ってくださいました。
 後半は、今日のまとめとして「今、これから、どうしていきたいか」という大雑把なテーマを設け、自由に意見を出し合いました。意見を先生にぶつけ、話を聞いたり、参加者同士で学年の垣根を超えて意見を交換したりすることができる時間となりました。


 今回は主に長崎大学の学生を対象としたワークショップとして開催しましたが、試験期間と重なり参加できない人が多かったことが残念です。今後も継続してこのような会を開催したいとの意見も多く聞かれました。
 遠方にも関わらず講師を引き受けてくださった加藤先生、福井先生、丸山先生、さらに、ご多忙にも関わらず前田教授をはじめ多くの地域医療学分野の先生・事務の方に協力して頂きました。ありがとうございました。

Return of Kobe-born Generalist ~神戸産ジェネラリストが語る家庭医療~

【日時】2014年11月29日(土)
【場所】神戸大学
【講師】
来住知美 洛和会音羽病院、大津ファミリークリニック
菅長麗依 亀田ファミリークリニック館山
小坂文昭 こさか家庭医療クリニック
鈴木昇平 大阪家庭医療センター
松島和樹 麻生飯塚病院、頴田病院
【参加人数】22名(医学生19名、その他医師1名、看護学生1名、その他1名)
【主催】ジェネラリスト全国80大学行脚プロジェクト
【後援・協賛】神戸大学大学院医学研究科 地域医療教育学部門
【WS内容】
本企画は、とある夏期セミナースタッフ神大生の声をきっかけに始動しました。神戸に縁のある5名が講師となり、<Disease/Illness両側からの医療面接の実践>と<家庭医療入門>の2本柱をテーマとしました。国試前の6年生も含めた神大生を中心に、他大学からも参加者が集まり、とても盛り上がった半日でした。
1、診断学(Disease重視の面接法)
目の前にやってきたある若い男性の症例を元に、どのような質問を行えばよりうまく情報を収集し診断にアプローチできるかを、グループごとにディスカッションしました。みんなで考えた鑑別診断を、悩みながら重症度・緊急度モデルに沿って重みづけを行い、さらに実際にモノグラムを使いながら尤度比を活用し、診断に迫りました。ティアニー先生の名言、「The three most important parts in making a diagnosis are History, History, History!!」の通り、ほんとうに病歴は大切なのですね。


2、家庭医療的面接(Illness重視の面接法) 前半で扱った症例のIllnessを、解釈(か)・期待(き)・感情(か)・影響(え)で解析しました。行動変容のアプローチ法のひとつである動機付け面接法の4要素からなる早期戦略OARS、Open-Ended Question(開かれた質問)・Affirming(是認)・Reflective Listening(聞き返し)・Summarizing(要約)が紹介され、実際に使ってみることになりました。2人1組で「自分がやめたいけどやめられないこと」をテーマに面接を行い、動機付け面接法の決め台詞を活用してChange Talkを引き出す、という少し高度なアプローチも経験しました。


3、家庭医療学総論×キャリアプラン はじめに神戸でクリニックをしている小坂医師が、救急医から島医者を経て継業に至るまでの歩みを語りました。美しい西表島の写真がたくさんあり、小坂医師が島の住民と共に踊り、船を漕ぎ、医療をする姿に、みな引き込まれてしまいました。後半は家庭医療の紹介でした。家庭医はあらゆる年代のよろず相談医で、予防も含めた様々な健康問題に多面的アプローチを行う、臓器に縛られないジェネラリストで、2025年問題を前にさらにニーズが高まるとされています。

80大学行脚プロジェクトでは、今回はじめて神戸大学で勉強会を開きました。参加者の中には、初めて「生の」家庭医に会った神大生も多く、将来スペシャリストに進む方にとっても有意義な時間になったことを期待します。発案者の医学科4年馬渕真依さん、御後援いただいた地域医療教育学部門の岡山教授に感謝いたします。ありがとうございました。

家庭医療★総合診療 全国公開セミナーin Tsukuba

【日時】2014年11月22日(土)12:30~18:15
【場所】筑波大学附属病院 1F けやきプラザ

【講師(敬称略)】
稲葉 崇(筑波大学 総合診療グループ、筑波メディカルセンター病院)
大澤 亮(筑波大学 総合診療グループ)
大塚 貴博(筑波大学 総合診療グループ、大和クリニック)
小曽根 早知子(筑波大学 総合診療グループ、利根町国保診療所)
小濵 伸太(協和調剤薬局 在宅訪問薬剤支援室)
川島 夏希(筑波メディカルセンター病院 緩和医療科)
木下 真里(訪問看護ステーション 愛美園)
久野 遥加(筑波大学 総合診療グループ)
後閑 良平(笠間市立病院)
須田 さと子(筑波メディカルセンター病院 緩和ケア病棟)
高木 博(大和クリニック、筑波大学 総合診療グループ)
高屋敷 明由美(筑波大学 地域医療教育学、総合診療グループ)
竹江 崇(宍戸苑 指定居宅介護支援事業所)
遠井 敬大(川崎セツルメント診療所)
冨永 さやか(筑波大学 総合診療グループ)
中澤 一弘(筑波大学 地域医療教育学、総合診療グループ)
濵野 淳(筑波大学 医療連携患者相談センター、総合診療グループ )
林 幹雄(筑波メディカルセンター病院)
東端 孝博(筑波大学 総合診療グループ、大和クリニック)
本多 淑恵(笠間市立病院)
前野 哲博(筑波大学 地域医療教育学、総合診療グループ)
舛本 祥一(筑波大学 総合診療グループ、利根町国保診療所)
山本 由布(筑波大学 総合診療グループ、笠間市立病院)
横谷 省治(筑波大学 北茨城地域医療研修ステーション、総合診療グループ)
吉本 尚(筑波大学 地域医療教育学、総合診療グループ)

【実行委員(敬称略)】
吉本 尚(筑波大学 地域医療教育学、総合診療グループ)
大塚 貴博(筑波大学 総合診療グループ、大和クリニック)
高木 博(大和クリニック、筑波大学 総合診療グループ)
山本 由布(筑波大学 総合診療グループ、笠間市立病院)
木村 紀志(医学 6 年)
門野 彩花(医学 4 年)
木村 仁美(医学 3 年)
岡本 雄太(医学 3 年)
三谷 優太(医学 3 年)
石垣 潤一(医学 3 年)
関本 隆太郎(医学 3 年)
重光 章鈞(医学 3 年)
牟田 博記(医学 2 年)
横谷 温子(筑波大学 総合診療グループ)

【参加人数】61人
筑波大学 医学類 27人
自治医科大学医学部医学科 4人
埼玉医科大学医学部医学科 3人
川崎医科大学医学部医学科 3人
東京大学医学部医学科 2人
東京医科大学医学部医学科 2人
浜松医科大学医学科 2人
富山大学医学部医学科 1人
千葉大学医学部医学科 1人
徳島大学医学部医学科 1人
京都府立医科大学医学部医学科 1人
横浜市立大学医学部医学科 1人
東京慈恵会医科大学医学部医学科 1人
日本医科大学医学部医学科 1人
筑波大学心理学類 1人
筑波大学 看護学類 1人
東京女子医科大学看護学科 1人
東北大学医学系研究科保健学専攻 1人
武蔵野大学薬学部 1人
東京女子医科大学看護学部 1人
日本女子大学人間社会学部社会福祉学科 2人
茨城県庁 1人
清真学園高等学校 1人(高校2年生)
島根大学医学部附属病院 初期研修医 1人

【主催】
文部科学省未来医療研究人材養成拠点形成事業 筑波大学『次世代の地域医療を担うリーダーの養成』
【共催】日本プライマリ・ケア連合学会 80大学行脚プロジェクト

【内容】
<12:30~13:00>
開会式・挨拶・アイスブレイク・本日の流れ・諸注意

<13:00~14:30>
セッション0 @けやきプラザ
「患者中心の医療の方法」
セッション1 @病院2F B-251
「もっと知ろう!緩和ケア」
セッション2 @けやきプラザ
「初期救急対応!でもここは診療所!?」

<14:30~15:00>
ブレイクタイム @病院3F B-351-1, B-351-2

<15:00~16:30>
セッション3 @けやきプラザ
「プロから学べ!多職種連携」
セッション4 @けやきプラザ
「総合診療と初期研修、その後のキャリア」
セッション5 @病院2F B-251
「医療面接」

<16:45~18:15>
全体交流セッション @けやきプラザ
「ワールドカフェ~私たちが地域で役立つためには」

<18:15~18:30>
アンケート記載・閉会式・全体写真撮影

<19:00~>
懇親会 @病院3F 職員食堂
学生企画
「学生プレゼン~学生でもここまでやれる!」

【主催者より報告】
平成26年11月12日(土)12時30分より、筑波大学附属病院1階けやきプラザをメイン会場に、家庭医療・総合診療に興味を持つ方を対象とした「家庭医療★総合診療全国公開セミナーin Tsukuba」を開催いたしました。
19大学から医学、看護、保健師、薬学、社会福祉、心理の学生が集まり、また高校生を含む多施設からの参加者を含めると、全部で61人の参加登録がありました。家庭医療・総合診療に関する幅広い層での関心の高さが伺えるとともに、参加者を歓迎した講師25人の準備するセッションへの期待・関心が高いことも感じられました。

筑波大学医学医療系地域医療教育学/附属病院総合診療科の前野哲博先生による開会あいさつ、参加者同士によるアイスブレイクの後、「患者中心の医療の方法」、「もっと知ろう!緩和ケア」、「初期救急対応!」、「プロから学べ!多職種連携」、「総合診療と初期研修、その後のキャリア」、「医療面接」という題でワークショップを行い、「家庭医療・総合診療を担当する医療者って普段は何をしているの?」「家庭医療・総合診療ってそもそも何?」という疑問を少しずつ解決していきました。
最後は参加者全員で「ワールドカフェ~私たちが地域で役立つためには」を行いました。多職種、非医療者の参加者ともお互いに対話していく中から、自分の思考を確認・修正し、全員の前で発表を行いました。当日ここまで学んできたこと、あるいは今まで授業や課外活動で学んできたことが医療者として、あるいは一人の人としてどのように役立つのか、「私は何のために学んでいるのだろう」ということについて考えるきっかけになれば幸いです。
懇親会では、「学生実践発表会~学生でもここまでやれる!」という企画で、熱い参加者の中でも飛び切り熱いメンバーにプレゼンをしていただきました。非常に熱い思いがこもったプレゼンが6つ行われ、「明日から自分はどうするか?」「学生時代にしておくことは何か?」などを考えるきっかけになったのではないかと思います。

尚、このセミナーは大勢の講師の皆様のご協力で盛会の内に大きなトラブルもなく終えることが出来ました。講師の皆様方にはお忙しい日常の中、本セミナーの準備にご尽力いただき大変ありがとうございました。厚く御礼申し上げます。また事務局を担当いただいた横谷さん、谷さん、稲葉さんのサポートなくして本セミナーは円滑に運営することはできませんでした。この場を借りて感謝いたします。尚、本会は筑波大学の医学生である木村(紀)さん、門野さん、木村(仁)さん、岡本さん、三谷さん、石垣さん、関本さん、重光さん、牟田さんの企画・協力、当日受付を手伝ってくれた足立さん、諌山さん、藤井さんの協力の元、運営されました。本当にありがとうございます。

「文部科学省未来医療研究人材養成拠点形成事業『次世代の地域医療を担うリーダーの養成』」が主催、「日本プライマリ・ケア連合学会 ジェネラリスト80大学全国行脚プロジェクト」が共催となった本セミナーですが、今後の継続的な学びの場を提供すべく、「医学生のための総合診療塾」を12/11より開講いたします。引き続き、家庭医療・総合診療に関心のある方々の支援を行っていければと思いますので、興味のある方はぜひご参加いただけますよう、よろしくお願いいたします。

報告書はこちら

第4回 家庭医療と家庭医のキャリアを考えるワークショップ ~地域ケアについて~

【日時】2014年10月25日土曜日
【場所】島根大学医学部附属病院 みらい棟4F 臨床研修室(ギャラクシー)
【講師】
宮本雄一 浜田市健康福祉部 地域医療対策課 医療専門監
佐藤誠  浜田市国民健康保険あさひ診療所
高橋賢史 出雲家庭医療学センター 出雲市民病院
藤原悠子 出雲家庭医療学センター 大曲診療所
藤原和成 出雲家庭医療学センター 大曲診療所
来住知美 洛和会音羽病院/大津ファミリークリニック
松本翔子 出雲家庭医療学センター 出雲市民病院
松本賢治 出雲家庭医療学センター・大田市立病院
能美雅之 島根大学総合医療学講座・大田市立病院
木島庸貴 島根大学総合医療学講座
【参加人数】14名(医学生12名、研修医2名)
【主催】家庭医・総合医育成ネットワーク 島根大学医学部地域医療支援学講座
【後援・協賛】
浜田市国民健康保険診療所連合体
出雲家庭医療学センター
洛和会音羽病院/大津ファミリークリニック
島根大学総合医療学講座
日本プライマリ・ケア連合学会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
14:00-14:10 イントロダクション
14:10-15:50 家庭医のキャリアについて「家庭医って何?」
15:50-16:05 休憩
16:05-17:30 地域ケアについて
18:30~    意見交換会
【感想】
 今回は、後期研修医が主体となってワークショップを開催した。開催にあたり、実施計画書の作成から始まり、終了後に振り返りまで行うことによってワークショップ開催においての全体の流れを一通り行うことができてよかった。
 前半のセッションでは、まず具体的な家庭医の働きについて紹介し、次に症例を通して家庭医の思考過程の疑似体験を行い、最後に家庭医の働き・研修などに関わる質問を挙げてもらい、それに答える時間を設けた。
 後半のセッションでは、地域についてのレクチャーの後にマインドマップを利用した地域ケアにおける問題点を下流から上流に向かって考えてもらった。低学年の参加者からも積極的に発言があった。
 今回で島根での家庭医療WSも4回目となるが、参加人数は前年に落ち込んだものの、今年はまた持ち直すことができ、今後も継続的に取り組みたいと思う。

第4回大分家庭医療ワークショップ(第11回ざっくばらん家庭医療勉強会)

【日時】2014年7月12日(土) 13:00-18:00
【場所】大分大学医学部看護学科棟2階
【講師】
阿部 航(大分大学医学部 地域医療学センター)
江口 幸士郎(唐津市民病院きたはた)
赤岩 喬(飯塚頴田家庭医療プログラム 後期研修医)
平山 匡史(豊後大野市民病院 総合診療内科)
岡崎 友里(静岡家庭医養成プログラム 後期研修医)
佐藤 日香梨(飯塚頴田家庭医療プログラム 後期研修医)
江口 智子(清風会 岡山家庭医療センター 後期研修医)
丸山 淳也(清風会 岡山家庭医療センター 後期研修医)
石井 絵里(清風会 家庭医療看護師養成コース)
藤谷 直明(清風会 岡山家庭医療センター 奈義ファミリークリニック)
【参加人数】24名
(医学生:20名、初期研修医:2名、初期研修医:2名、看護学生:2名)
【後援・協賛】日本プライマリ・ケア連合学会 ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
13:00-13:15 イントロ
13:15-14:30 セッション①「体験! 家庭医・病院総合医の頭の中!」
14:45-16:00 セッション②「今日から使える行動変容~ロールプレイやってみよう^o^~」
16:15-17:15 セッション③「ざっくばらんワールドカフェ~聞きたい! 話したい! あんなことやこんなこと~」
17:15-17:30 クロージング

セッション①では、家庭医と総合診療医の違いを藤谷先生と江口(智)先生のレクチャーとグループワークで学んだ。1人の患者のケースを通して、家庭医においてはBPSの考え方、ACCCCが家庭医の特徴であることを学び、総合診療医においては鑑別疾患の挙げ方(VINDICATE)、「緊急疾患」「重症疾患」「よくある疾患」の振り分け方を学んだ。
セッション②では、行動変容のstagingの存在と、LEARNのアプローチ方法について、赤岩先生と佐藤先生の寸劇とレクチャー、そしてグループ内でのロールプレイを通して学んだ。
セッション③では、講師の方々と臨床や初期・後期研修の話、ライフワークバランス、看護師と医師の家庭医療における関係づくりなどの話をワールドカフェ方式で話す時間であった。どのグループも時間が足りず、盛況であった。
大分での家庭医療のWSは4回目となり、本来の目的である、参加者に「家庭医療について知ってもらう」ことに加え、その中でもリピーターの学生に対して「家庭医療についての考えを深めてもらう」ことを意識して企画立案を行った。やや初参加者が行動変容などの内容に入ったときに難しさを感じたとの意見を頂いたが、全体的にはどの立場からも高評価であった。
家庭医療WSを、今後何を目的として行っていくのかを明確にすることが継続するために大切だと感じた。

家庭医療勉強会 in秋田大学
家庭医療、はじめの一歩。 ~日本と、世界の家庭医療~

【日時】2014年6月7日(土) 10:00-14:00
【場所】秋田大学医学部附属病院 シミュレーション教育センター TVセミナー室
【講師】
岡田 唯男(亀田ファミリークリニック館山 院長)
佐野 潔(徳洲会地域家庭医療総合センター センター長)
日下 伸明(亀田総合病院 初期研修医)
【参加人数】37名
(医学生:33名、初期研修医:2名、その他医師:1名、看護学生:1名)
【主催】プライマリ・ケアに興味のある秋田大学医学部の学生有志
日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会 東北支部
【共催】ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト
【WS内容】
10:00-10:05 オープニング
10:05-12:10 セッション①「家庭医療とは?」
12:20-12:50 ランチョンセミナー
「日本プライマリ・ケア連合学会 学生・研修医部会の紹介」
13:00-13:45 セッション②「世界の家庭医療」
13:45-14:00 クロージング

セッション1では、家庭医療の基本的な考え方を中心に、岡田先生のレクチャーと簡単なグループワークを行った。SpecialistとGeneralistの違い、common problem/common diseaseと疾病負荷について、プライマリ・ケアの原理とエビデンスについて学んだ。 ランチョンセミナーでは、学生・研修医部会の代表代行である日下先生から、学生・研修医部会の紹介をしていただいた。 セッション2はミニシンポジウムとして、岡田先生からはUSMLEなど海外留学について、佐野先生からはご自身の経験とそれを踏まえた家庭医療についての考えをそれぞれ講演いただき、世界の事情について学んだ。 今回は、家庭医療に興味をもった学生、海外の事情や留学に興味のある学生など、参加者が勉強会に期待することが様々であったため、内容の決定に苦慮したが、参加者の評価は100点満点で83.8点と予想以上の高評価であった。今回の勉強会をきっかけとして、今後、家庭医療のみならず自分の興味のあることを追求していってもらえたら幸いである。その中で、プライマリ・ケアや家庭医療を深く学びたいという学生が増えたならば、今回の勉強会は成功といえるであろう。

第3回ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト in 長崎大学

【日時】2014年5月24日
【場所】長崎大学
【講師】
水谷佳敬(長崎医療センター産婦人科)
井上圭太(長崎大学総合診療科)
今立俊輔(長崎医療センター総合診療科)
桑本沙織(上戸町病院内科)
【参加人数】18名
(医学生:11名、初期研修医:3名、後期研修医:1名、医療従事者:3名)
【主催】長崎大学、長崎医療センター
【共催】ジェネラリスト80大学行脚プロジェクト、上戸町病院
【後援】日本プライマリ・ケア連合学会 長崎支部
【WS内容】
①IceBreaking~家庭医療・総合診療をとりまく現状
 プライマリケアと家庭医、新しい専門医制度、総合診療専門医について
②問診の取り方、事前確率・尤度比などのレクチャー
③症例検討(①鑑別、診断 → ②患者背景、予防医学)
VINDICATE、BPSモデル、患者中心の医療の方法について
④長崎の離島診療について

 小グループ内のアイスブレイクから導入、参加者はほぼ長崎大学医学生であったので自己紹介を中心とした簡単なものにしてセッションにうつった。
 セッション1では新しい専門医制度と新設される総合診療、従来の家庭医との関連・位置づけや家庭医に要求されるスキル・診療の幅広さについて紹介。米国由来の家庭医の後期研修が日本で受けられること、そのスキルや守備範囲は総合診療医に期待される診療内容は家庭医で網羅できることを紹介。また家族の木、患者中心の医療の方法、BPSモデルについての紹介を行った。
 セッション2はレクチャー形式で感度特異度、尤度比についてを行った。概念をスライドで図示することで視覚的にわかりやすい内容で伝えることができた。
 セッション3では上気道炎を症例として鑑別疾患の概念や考えかた、CentorCriteriaを紹介した。グループディスカッションで急性喉頭蓋炎や扁桃周囲膿瘍が学生からしっかり鑑別にあがるなど、感心する場面もあった。検査・治療方針まで話をすすめたところで、患者視点からの症例展開に移行。真の受診動機とのミスマッチにどうすれば気づけたか、共通のゴールへたどり着くことができたかなど、患者中心の医療の方法や家族の木を再掲し家庭医の要求される思考についても検討をおこなった。
 セッション4では離島診療と肺炎球菌ワクチンの普及について実例を用い家庭医に望まれるプラクティスや地域医療の在り方、家庭医の行う地域医療について話題を展開。地域に望まれる理想の医師像が家庭医に近いことなど、マクロな視点から家庭医の在り方についてアプローチを行った。
 当日の進行は小休憩もはさみながら聴衆が疲弊しないように適度にワークや発表などもはさみバランスよく進行できたと思われる。小規模であったことも和気藹々と進行できプラスに働いたかもしれない。