日本プライマリ・ケア連合学会

専門研修プログラム

新・家庭医療専門研修プログラム

新・家庭医療専門医制度 Q & A

研修期間について

家庭医療専門研修プログラムの修了には何年必要ですか?
日本専門医機構の総合診療専門研修プログラムを修了済みの方の家庭医療専門研 修プログラム「単独研修」は、最短2年で修了可能です。
家庭医療専門研修を総合診療専門研修プログラムと同時に行う「連動研修」では、総 合診療専門研修を開始してから4年が最短です。ただし、総合診療専門研修の修了よ りも早く家庭医療専門研修プログラムを修了することはできません。
従って、総合診療専門研修が3年プログラムでしたら、総合診療を修了して1年後、同 研修が4年プログラムでしたら、総合診療の修了と同時に家庭医療専門研修プログラ ムを修了するのが最短となります。
例外的に総合診療専門研修をダブルボードカリキュラム制で行う場合の連動研修で は、修了までの研修期間が異なりますので、Q&Aの別項をご参照ください。
総合診療専門研修をダブルボードカリキュラム制で行うのですが、家庭医療専門 研修の連動研修はどのようになりますか?
家庭医療専門研修を、総合診療専門研修ダブルボードカリキュラム制との連動研 修として行うこともできます。この場合、家庭医療専門研修プログラムを修了するた めに必要な研修期間は、総合診療専門研修を修了できる最短の期間+1年となりま す。ただし、総合診療専門研修の修了よりも早く家庭医療専門研修プログラムを修了 することはできません。
例えば、内科専門研修を修了した方が日本専門医機構の総合診療専門研修をダブル ボードカリキュラム制で行うにあたって、内科研修12ヶ月を履修済みと認定されれ ば、総合診療専門研修は最短2年で修了できることになります。この総合診療専門研 修と連動して家庭医療専門研修プログラムで研修する場合、家庭医療専門研修プログ ラムを修了できるのは、総合診療専門研修を開始してから3年が最短です。 また、総合診療専門研修ダブルボードカリキュラム制において、過去の内科研修を総 合診療専門研修IIとして認定された場合でも、これを家庭医療専門研修IIとみなすこ とはできません。家庭医療専門研修は、あくまでも研修開始登録をしてから先の研修 で修了要件を満たす必要があります。
産前・産後、育児、病気療養や家族の介護のために一旦勤務を休みたいのですが、不足する専門研修はどうしたらよいですか?
産前・産後、育児、病気、介護、その他家族の事情などで専門研修を一旦休むことを「休止」と呼びます。
休止日数が所属プログラムで定める家庭医療専門研修 I、II 期間のそれぞれ 20%までの場合は、研修期間を延長せずに修了できます。また、家庭医療専門研修 I では12カ月連続研修がありますが、この期間中に休止が入った場合も20%までの短縮なら、12カ月連続研修の要件を満たすものとします。 これらを超えたときは、不足する研修期間を延長して研修しなければ修了できません。この場合の延長申請は不要です。
※ 休止期間の数え方
月数の小数点以下は1カ月を30日として計算してください。
例)6カ月の20%は1.2カ月です。1.2カ月 = 1カ月 + 6日 となります。
1カ月は、ある日から次の月の同じ数字の日の前日までです。
例)1月6日から2月5日まで、2月1日から2月28 (29)日まで、3月1日から3月31日まで
※ 家庭医療専門研修 I の12カ月連続研修期間の中途に休止が入った場合、休止前と休止から復帰後の研修施設が同一ならば、前後を合計して9.6カ月研修していれば、「12カ月連続」と認めます。
※ 総合診療専門研修プログラムと連動研修の場合は、日本専門医機構のルールも確認の上、計画を立てて下さい。
育児、病気療養や家族の介護のためにフルタイム勤務ができない場合は、どうしたらよいですか?
研修の休止に準ずる理由(産前・産後、育児、病気、介護、その他家族の事情など)の場合、次の点をプログラム運営・FD委員会で審査してパートタイム研修を認めます。
・週に2日(半日×4日を含む)程度以上研修すること
・当該領域の研修すべき内容が実施可能であること

時短勤務の日数計算は、プログラム責任者からの申請をもとにプログラム運営・FD委員会で承認します。 この際、
[(勤務時間)/(就業規則の1日勤務時間)]×[(週間出勤日数)/4]×(パートタイム研修期間)
で計算される数字を基準にしますが、合理的な範囲で概算となる場合があります。
例)1日7時間45分勤務のところ、午前中のみの時短勤務とした場合、それが3時間30分でも4時間でも0.5日とカウントする可能性があります。

事前にプログラム責任者から学会担当係へ、電子メールでご相談下さい。
※総合診療専門研修プログラムと連動研修の場合は、日本専門医機構のルールも確認の上、計画を立てて下さい。
育児中の研修・働き方についてどのようなことを相談するとよいですか?
専攻医、雇用者・指導医の両者が育児中の専攻医の働き方について相談する際に、より具体的に研修方法や働き方について会話するための面談シートを、専攻医部会が作成しました。是非ご活用下さい。「育児中の研修について相談するときの面談シート」
パートタイム研修が認められた場合、研修期間は必ず延長しなければなりませんか?
「休止」による研修期間の短縮のルールを準用します。Q&Aの『産前・産後、育児、病気療養や家族の介護のために一旦勤務を休みたいのですが、不足する専門研修はどうしたらよいですか?』を参照してください。この場合、パートタイム研修期間をフルタイム研修期間に換算して 不足する日数と休止日数の合計を、上記のルールにおける休止日数に置き換えてください。
パートタイム研修の場合は、家庭医療専門研修 I の12カ月連続要件の扱いはどうなりますか?
6カ月以上のフルタイム研修に連続して、あるいは休止期間を挟んで引き続き同じ施設でパートタイム研修を行った場合、暦の期間で12カ月以上ならば、12カ月連続要件を満たすものとします。ただし、研修期間の月数計算は勤務時間等で換算される数字になります。
例1)4月1日~9月30日:A診療所で家庭医療専門研修 I のフルタイム研修6カ月
10月1日~3月31日:休止6カ月
翌年4月1日~9月30日:A診療所で半日 × 週4日のパートタイム研修6カ月
→ 12カ月の連続要件は満たすものとし、研修期間のカウントは9カ月となります。
例2)4月1日~9月30日:A診療所で家庭医療専門研修 I のフルタイム研修6カ月
10月1日~3月31日:休止6カ月
翌年4月1日~7月31日:A診療所で半日 × 週4日のパートタイム研修4カ月
→ 連続期間は10カ月ですが、休止の場合20%までの期間(この場合2.4カ月)は延長しなくて良いので、12カ月の連続要件は満たすものとし、研修期間のカウントは8カ月となります。
研修すべき期間が月単位で定められていますが、1カ月の定義を教えて下さい。
フルタイムの勤務(研修)を1カ月行うことで、1カ月の研修とします。
1カ月は、ある日から次の月の同じ数字の日の前日までです。
例)1月6日から2月5日まで、2月1日から2月28 (29)日まで、3月1日から3月31日まで
月数の小数点以下は1カ月を30日として計算してください。
例)6カ月の20%は1.2カ月です。1.2カ月 = 1カ月 + 6日 となります。

勤務先で異動後の初日が月曜日など週単位で定められている場合、上記の 計算から最小限の日数が欠けるのは構いません。
例)7月6日(月)~1月3日(日)を6カ月とカウントして構いません
※総合診療専門研修プログラムと連動研修の場合は、日本専門医機構のルールも確認の上、計画を立てて下さい。
フルタイムの定義を教えて下さい。
研修先の就業規則で定められている1日の就業時間(8時間、7時間45分など)を勤務して、これが週4日以上ある場合をフルタイムとします。
例1~3はフルタイムで研修を行っているとみなします。
例1)A病院総合診療科で1日勤務を月~金曜日に行う
例2)A病院総合診療科で月~木曜日に勤務し、金曜日は院内他科(他院でも可)の研修にあてる
例3)A病院総合診療科で月曜日~金曜日までの勤務だが、そのうち火曜日午後と金曜日午後は他科研修にあてる
週間の勤務日数が4日より多くても、これによって研修期間を短縮することはできません。
また、残業や当直をフルタイム研修とみなすための時間数に組み入れることはできません。
例4)毎日残業が4時間あるので、週3日でもフルタイムとみなせるか? → フルタイムとはみなせません
例5)忙しい当直が月2回(実働計16時間)あるので、通常勤務が週3.5日でもフルタイムとみなせるか? → フルタイムとはみなせません
シフト制の勤務体制の場合は、夜間の勤務日も計算に入れて構いません
例6)24時間を3区分したシフト制で勤務しており、週に4回以上の勤務がある → フルタイムとみなします
※総合診療専門研修プログラムと連動研修の場合は、日本専門医機構のルールも確認の上、計画を立てて下さい。
ブロック研修中に夏休みを取った場合、その分、研修期間を延長しなければなりませんか?
期間中に夏期休暇やその他の有給休暇を取得した場合、その休暇日も勤務(研修)日数に数えて構いません。ただし、3カ月のブロック研修中に有給休暇を20日間取るなど、研修に支障が出るほどの休暇があった場合は、研修期間を延長して補充するなどしてください。

2024年4月開始の家庭医療専門研修兇力続研修について

2024年3月末より開始された家庭医療専門研修兇12カ月連続研修はいつ開始されたものをカウントしますか?
2024年4月に開始されたものについては、2024年5月中にプログラム認定事項の変更申請がなされれば遡って認定します。

研修の修了について

研修修了の判定はどのようにしたらよいですか?
各プログラムが設置しているプログラム管理委員会において、次の観点から修了可否を判定してください。
・所定の研修履歴があること
・臨床経験目標の達成、地域保健活動の実践、ポートフォリオ作成、研究実績、off-the-job training単位が所定の基準以上であること
なお、学会の定める修了要件は最低限の規定であり、これを超える要件をプログラム独自に定めるのは構いません。ただし、それがプログラム認定の際に学会に承認されていること、あらかじめ専攻医に明示されていることが必要です。
[参照]新家庭医療専門研修プログラム細則 第18条
研修修了の際にプログラムとして必要なことは何ですか?
プログラム責任者は、専攻医に「家庭医療専門研修修了証」を交付し、学会へ「家庭医療専門研修修了届出書」を提出して下さい。
[参照」新家庭医療専攻医登録細則 第9条、第10条
研修修了の際に専攻医が提出するものはありますか?
専攻医が学会へ提出するものはありません。
プログラム責任者から家庭医療専門研修修了届出書が提出されましたら、学会の担当委員会が専攻医の電子研修手帳(Fami-Log)を閲覧し、学会が定める修了要件を満たしていることを確認します。 万一要件を満たしていない場合は、プログラムが修了と判定していても、学会としてそれを取り消すことがあります。

研修の中断と再開について

事情があってプログラムでの研修を中断しました。再開するときは元のプログラムでなければなりませんか?
研修を修了せずにプログラムから離脱することを「中断」と呼びます。後日「再開」することができ、その際は研修の一貫性の観点から元のプログラムを推奨しますが、別のプログラムで再開することもできます。
中断が家庭医療専門研修 I の連続12カ月の途中だった場合、再開後に改めて連続12カ月の研修をしなければなりませんか?
家庭医療専門研修 I の期間は18カ月以上で、うち12カ月以上は同一施設で連続して行わなければなりません。家庭医療専門研修 I 連続12カ月の途中でプログラムでの研修を中断した場合、研修済みの期間を、「合計18カ月以上」の計算に組み込むことはできますが、 改めて12カ月以上の連続研修が必要です。ただし、あとわずかで12カ月になるところだった、という場合は個別に検討いたしますので、学会へご相談ください。
中断期間中の様々な経験は、再開後のプログラムにおいて修了に必要な経験として認められますか?
Off-the-job training、地域保健活動および研究は認められます。
中断後も引き続き研修手帳が利用可能ですから、研修再開の意思があれば、中断中に受講したOff-the-job trainingや実施した地域保健活動の記録を入力しておいて下さい。研究活動については専門医試験の申請時において過去5年間のものが認められますので、 中断中の研究活動も要件に合致するものとして認められます。
なお、Fami-Logに記載すべきその他の項目(ポートフォリオにする事例も含む)については、中断期間中のものは使えません。

プログラムの移籍について

事情があって現在のプログラムでの研修を継続できません。他のプログラムへ移籍できますか?
専攻医は原則として1つの専門研修プログラムで一貫した研修を受けなければなりませんが、やむを得ない理由がある時に他のプログラムへの移籍が認められます。移籍が認められた場合、前プログラムでの研修履歴を引き継ぐことができ、修了は移籍後のプログラムの修了要件に従います。 やむを得ない理由としては、家族の事情による転居によって現在所属のプログラムの研修先へ通勤できない場合があります。他のプログラムでの研修をしてみたい等は、やむを得ない理由として認められません。
あらかじめ委員会による審査が必要です。移籍の必要があるようでしたら専攻医はプログラム責任者へ相談してください。現プログラム責任者と移籍先のプログラム責任者とよく話し合った上、現プログラム責任者から事前に申請をして下さい。
日本専門医機構の総合診療専門研修プログラムについて移籍が認められました。連動する新・家庭医療専門研修プログラムも移籍できますか?
移籍できます。ただし、移籍先の家庭医療専門研修プログラムも総合診療専門研修プログラムと基幹施設が同じ(形式的に異なっていても実質一体的に運用されている場合も含む)でなければなりません。
あらかじめ委員会による審査が必要ですので、プログラム責任者から事前に申請をして下さい。

他領域研修、他プログラムでの研修、海外研修等について

家庭医療専門研修の期間中に、短期間の他領域研修をしたいのですが、認められますか?
家庭医療専門研修は、3カ月、6カ月、12カ月などのまとまった期間(ブロック)で行われますが、1カ月を上限にブロック研修期間の20%までは、家庭医療に関連する他領域の研修(外部施設を含む)を行うことを認めます。ただし、休止がある場合は休止期間と合算して20%までとします。
例1)4-9月:A診療所で家庭医療専門研修 I 、この間、緩和ケアを学びに1カ月他院で研修
→ 6カ月の家庭医療専門研修 I として認めます
例2)4月-翌年3月:A診療所で家庭医療専門研修 I 、この間、精神科診療を学びに1カ月他院で研修
→ 12カ月の家庭医療専門研修 I として認め、12カ月の連続研修の要件も満たすものとします
※ これは新・家庭医療専門研修プログラムにおいてのみ認めるものです。日本専門医機構の総合診療専門研修と連動研修の場合は、同機構のルールにも従って下さい。
他の家庭医療専門研修プログラムで研修の一部を行うことができますか?
6カ月以内に限り可能です。専攻医個人の能力向上とプログラム交流による質改善に資するため、専攻医が他の認定プログラムの研修施設で家庭医療専門研修の一部を受けることができます。
プログラム運営・FD委員会で確認を行いますので、計画がある場合は事前にプログラム責任者から学会担当係へお知らせ下さい。
海外の家庭医療研修を受けることができますか?
学会の承認により、3カ月以内に限り海外での研修を家庭医療専門研修の一部として行うことができます。
専門医制度認定委員会が海外研修の内容とこれにより欠ける認定プログラムでの研修について審査し承認の可否を決めますので、計画がある場合は事前にプログラム責任者から学会担当係へお知らせ下さい。

義務年限との両立について

自治医科大学卒業生や地域枠卒業生の義務年限中のため、予定通りに研修が進まない場合はどのような手続きが必要ですか?
義務年限等で専門研修プログラム以外の勤務が間に入る場合、手続きは1)延長、2)中断 の2通りがあります。
1)プログラムの研修施設外での勤務中もプログラムの指導医との振り返りやメンタリングがあり、またポートフォリオ作成指導やプログラムの教育行事への参加などプログラムでの教育的な関係が続き、最終的に所属プログラムで修了まで研修する予定の場合は研修期間の延長として事前に申請して下さい。研修施設外での勤務中も、定期的な振り返り、1年毎の振り返りを実施してFami-Logに記載して下さい。
2)研修施設外での勤務中はプログラムから離脱し、研修条件が整ったら再開を検討するという場合は中断として届け出てください。中断中の様々な経験のうち、家庭医療専門研修の修了に必要な経験として認められるものには制限がありますのでご注意ください(詳しくはこのページ[研修の中断と再開について]の該当項目をご参照ください)。

総合診療専門研修との連動研修について

既に日本専門医機構の総合診療専門研修を始めている専攻医ですが、途中から新・家庭医療専門研修との連動研修が認められますか?
家庭医療専門研修が始まる時に家庭医療専門研修の開始を届ければ、その後の研修は総合診療専門研修との連動研修とすることができます。
例)2020年4月1日から日本専門医機構の総合診療専門研修を開始
2020年4月1日~2021年3月31日 内科研修
2021年4月1日~2021年6月30日 救急研修
2021年7月1日~2021年12月31日 総合診療専門研修 II(家庭医療専門研修 IIの要件も満たす)
この場合、家庭医療専門研修の開始日は、2020年4月1日とすることもできますし、2021年7月1日とすることもできます。
※ 修了要件となるOff-the-job training や地域保健活動をカウントできるのは、家庭医療専門研修の開始日以降に限られますので、ご注意下さい。
既に日本専門医機構の総合診療専門研修を始めている専攻医ですが、総合診療専門研修を過去に遡って家庭医療専門研修として認めてもらえますか?
2018年度から2020年度の間に日本専門医機構の総合診療専門研修プログラムを開始した専攻医は、以下の条件を満たす場合、履修済みの総合診療専門研修の研修歴を家庭医療専門研修の研修歴として認めます(これを移行措置といいます)。 ただし、移行措置を申請できるのは総合診療専門研修プログラムでの研修開始が 2018年度および 2019年度の専攻医は2021年4月末日まで、2020年度の専攻医は2022年4月末日までとします。これ以外の専攻医は移行措置の対象外です。
条件1)原則として、新・家庭医療専門研修プログラムの基幹施設と、在籍中の総合診療専門研修プログラムの基幹施設が同一であること
条件2)移行しようとする研修歴が、新・家庭医療専門研修プログラムの基準を満たしていること

なお、移行措置の期限を過ぎた後でも、新・家庭医療専門研修の開始登録をした後の研修については、総合診療専門研修との連動研修が認められます。
※ 修了要件となるOff-the-job training や地域保健活動をカウントできるのは、家庭医療専門研修の開始日以降に限られますので、ご注意下さい。
日本専門医機構の総合診療専門研修との連動研修の場合、例えば家庭医療専門研修 I との連動研修として、総合診療専門研修 I だけでなく総合診療専門研修 II や内科研修であっても認められますか?
総合診療専門研修における研修領域名にかかわらず、家庭医療専門研修 I の研修施設であり研修内容を満たしていれば家庭医療専門研修 I とみなされます。家庭医療専門研修 II でも同様です。
総合診療専門研修プログラムでは産婦人科等の研修も総合診療専門研修IIと認められることがありますが、これも家庭医療専門研修IIとみなせますか?
みなせません。家庭医療専門研修は、プログラム認定において承認された研修施設・診療科での研修のみが認められます。
連動研修では、家庭医療専門研修プログラムを修了できるのは総合診療専門研修を開始してから4年が最短とのことですが、3年6カ月で必須の研修内容を全て履修可能です。残りの6カ月は自由に研修してよいですか?
4年間の研修プログラムとして一貫性があれば、希望の領域の研修ができます。この場合、家庭医療専門研修プログラムとして認定されている研修施設以外で研修して構いません。

家庭医療専門研修プログラムに入れる要件について

総合診療専門研修プログラムに入らなくても新家庭医療専門研修プログラムに直接研修を始めることができますか?
2017年までに初期研修を終えられた方については、新家庭医療専門医制度のプログラムに直接入れる方法がありますが、2018年度以降については総合診療専門研修プログラムに入っていただくことが必須になります。
内科専門医など他の基本領域からの新・家庭医療専門専門医への道筋の可能性について教えてください。内科専門医で認められているように臨床研修時期の内科症例を認められることがありますか?
専門医制度導入後か前かによって異なってきます。2017年度までに初期研修が終わった方については、総合診療専門医をとらなくても新家庭医療専門医制度への道筋を用意していますが、2018年度以降の方については、今後日本専門医機構から発表されると思われるダブルボードのルールにのっとって、 総合診療専門医を取得していただき、その後あるいはそれと並行して新・家庭医療専門医を取得していただくことになります。臨床研修の時期を含めて、研修開始登録より前の経験も認めるということは、今の所想定しておりません。専門医機構も総合診療専門研修プログラムについて、臨床研修の症例を使うことは認めておりません。

専攻医に関する届出・申請について

専攻医の研修開始登録の際に届け出た研修計画を変更したいのですが、どうしたらよいですか?
制度上の要件を満たし、貴プログラムで定めて学会から認定されている研修内容の範囲内であれば、研修計画の変更についての報告は不要です。
2017年3月以前に臨床研修を修了した医師が、2020年4月からの総合診療専門研修を始めたのですが、新・家庭医療専門研修の開始登録は、「2017年以前の臨床研修修了者用」ですか?「2020年4月1日以降に総合診療専門研修プログラムを開始した専攻医用」ですか?
「2020年4月1日以降に総合診療専門研修プログラムを開始した専攻医用」で届け出て下さい。
「2017年以前の臨床研修修了者用」は、2018年4月にスタートした新専門医制度に該当しない世代で総合診療専門医を取得し得ない方を対象とする特例です。総合診療専門研修プログラムでの研修を日本専門医機構に認められた場合は、新・家庭医療専門研修との連動研修が可能です。

研修内容の実施時期について

Fami-Logに記録が求められている研修内容は、それぞれどの期間のものが認められますか?
ポートフォリオ:研修開始日から修了日まで(他科研修中も含めてよい、中断期間中の経験は対象外)
経験目標と自己評価:家庭医療専門研修I, IIの期間に限る
教育カンファレンス:家庭医療専門研修I, IIの期間に限る
職場基盤評価:家庭医療専門研修I, IIの期間に限る
Off-the-job training:研修開始日から修了日まで(他科研修中、休止中、中断中も含めてよい)
地域保健活動:研修開始日から修了日まで(他科研修中、中断中も含めてよい)
論文・著書・学会発表:専門医認定審査の申請時点から過去5年(臨床研修期間を除く)
定期的な振り返り:研修開始日から修了日まで(他科研修中も行うのが望ましい)
1年ごとの振り返り:研修開始日から修了日まで(他科研修中も行う)

ポートフォリオについて

ポートフォリオにする経験事例は、いつのものが認められますか?
家庭医療専門研修の開始登録をしてから修了するまでの期間の事例が認められます。総合診療専門研修プログラムとの連動研修で、内科、小児科、救急などの研修中に経験した事例も、家庭医療専門研修プログラムの本学会認定指導医の指導の下、ポートフォリオに取上げることができます。
一方で総合診療専門研修が、家庭医療専門研修プログラムの開始前に行われていた場合、そこでの経験事例を用いることはできません。
専門医認定審査に不合格となり、翌年にポートフォリオを再提出する場合は、家庭医療専門研修プログラム修了後の経験事例でも、所属していたプログラムの指導医に指導をお願いしてポートフォリオを作成することができます。
専門医試験のためのポートフォリオの提出期限はいつですか?
2022年の試験受験予定者は2022年4月末が提出期限になります。
2024年6月改訂のポートフォリオの見直しについて教えてください。
ポートフォリオの見直しにより、提出いただく領域が20領域から16領域に変更されました。詳細はこちらをご確認ください。

プログラム管理委員会について

プログラム管理委員会の業務は何ですか?
次の業務を行います。
1) 基幹施設と連携施設の緊密な連絡のもと、プログラムの作成やプログラム運用上の問題点の検討や再評価を継続的に行う。また、専攻医の学習機会の確保、研修環境の整備、継続的・定期的に専攻医の研修状況を把握するシステムの構築、適切な評価の保証を行う。
2) 専攻医の採用基準および修了基準を定め、専攻医の採用判定、中間評価、修了判定を行う。判定の最終責任はプログラム責任者が負う。
3) 専攻医の中間評価、修了判定時の評価および修了者の専門医認定審査結果などを分析し、プログラムの改善を継続的に行う。
4) 必要に応じて専攻医および指導医へのフィードバックを提供し、専攻医および指導医からのフィードバックを受ける。
プログラム管理委員会はどのような人で構成すればよいですか?
プログラム責任者、各連携施設における指導責任者、専攻医の教育に協力する医師以外の関連職種および専攻医により構成してください。

指導医について

認定指導医とは、日本専門医機構の総合診療領域特任指導医でもよいですか?
当学会の認定指導医を取得する必要があります。
認定指導医を取得・更新するために必要な指導医養成講習会は、何を受講すればよいですか?
当学会が開催する指導医養成講習会の受講単位を3単位以上取得して下さい。詳しくはこちらをご覧下さい。
認定指導医以外が指導してもよいですか?
家庭医療専門研修では原則として当学会の認定指導医が指導をして下さい。認定指導医以外にも専攻医を指導する上級医がいらっしゃれば、指導の一部を担っていただくことは構いません。この場合でも、当該施設での専攻医教育に関して、認定指導医の目が行き届いているようにしてください。

経験目標について

研修手帳(Fami-Log)に記された経験目標は、家庭医療専門研修のみで達成しなければなりませんか?それとも総合診療専門研修プログラムでの内科その他の研修期間も含めて良いですか?
家庭医療専門研修の中で経験するようにして下さい。初期臨床研修や他の領域別研修で経験を積んでいても、家庭医療専門研修の中で経験する機会がなければ、Fami-Logの『5 経験目標と自己評価』の当該欄にチェックは入りません。 一方、家庭医療専門研修に入る前にある程度実践できるようになっていれば、家庭医療専門研修で経験した時点で、はじめから、例えば「第4段階」にチェックが入ることはあり得ます。
ただし、5 経験目標と自己評価(I. 一般的な症候及び疾患への評価及び治療に必要な診察及び検査・治療手技)の中の救急措置に関する3項目(「新生児、幼児、小児の心肺蘇生法(PALS)」、 「成人心肺蘇生法(ICLS または ACLS)または内科救急・ICLS 講習会(JMECC)」および「外傷救急(JATEC)」)は、臨床研修や総合診療専門研修での履修で構いません。

教育カンファレンスと職場基盤評価について

教育カンファレンスの種類を詳しく教えて下さい。
診断・治療をテーマにしたもの:鑑別診断や治療方針をテーマにしたもの。一般的な内科のカンファレンスをイメージしていただくとよいです。
困難事例のマネジメントをテーマにしたもの:ここで言う困難事例とは、単に医学的な困難さではありません。患者の心理的・精神的要因、社会的あるいは経済的要因、医療・ケアを提供する側の要因、これらが複合的・相互作用的に絡まって、 対応に困難をもたらしている事例です。これは「診断・治療をテーマにしたもの」や「専攻医の教育を主目的にしたもの」と兼ねても構いません。
専攻医の教育を主目的にしたもの(診療目的とは別に開催):専攻医が経験した症例を通じて家庭医療の学びを深めるためのものです。例えば、「この症例をSDHの面から掘り下げてみよう」などです。症例に基づくカンファレンスなので、一般論を学ぶ勉強会、抄読会などは含みません。
職場基盤評価の評価票はどれを用いたらよいですか?
家庭医療専門研修では360度評価(Multisource Feedback Assessment)、Case-based discussion、Mini-CEXの実施が求められています。それぞれの評価票の例をこちらこちらに掲載しています。各施設で独自のものを使用しても構いません。
職場基盤評価の評価票は学会へ提出が必要ですか?
学会への提出は不要です。実施の記録として、Fami-Logの所定欄へ日時・種類・指導医からのコメントを記載して下さい。

Off-the-job training について

Off-the-job trainingの臨床36単位のうち、必修のウイメンズヘルスとメンタルヘルスの3単位は、各専門科をどの程度研修すると免除になりますか?
ブロック研修なら1カ月、週1回(1日)の外来研修なら3カ月、週1回(半日)の外来研修なら6カ月とします。この期間を産婦人科で研修した場合はウイメン ズヘルスの3単位を、精神科または心療内科で研修した場合はメンタルヘルスの3単位を免除します。
2018年、2019年に研修を開始した専攻医はOff-the-job trainingで何単位必要ですか?
臨床、マネジメント、教育、研究のそれぞれで半分(小数以下四捨五入)とします。ただし、臨床の中でウィメンズヘルス、災害医療はそれぞれ1.5単位が必要です。
オンライン受動型学習で取得できる単位数に上限はありますか?
各領域(臨床、マネジメント、教育、研究)において、必要単位数の半分が上限となります。ただし、現状で対面式のOff-JTの機会が減っていることから、当座は上限を設 けません。
UpToDate®の生涯教育単位(CME credit)の取得方法を教えて下さい。
1) 個人のIDでLog Inしてください。
・施設契約(サイトライセンス)で使用できる場合でも、CME creditを付けるには[Register] から必要事項を入力してIDを発行する必要があります。
・個人契約のうち、student and resident subscriptionsではCME creditは付きません。
2) [CME] → [setting] でJPCAを選択します。これで検索する毎に0.5ポイントずつ積算されていきます。
3) 証明書の発行:[Redeem CME] からJPCAの生涯教育ポイントにしたい項目を選択し、指示に従ってチェックしていきますと、Certificateをダウンロードできるようになります。0.5 pointsにつき、Off-the-job trainingの臨床領域0.2単位になります。
Off-the-job training や地域保健活動は、いつのものが認められますか?
家庭医療専門研修プログラムでの研修開始日から修了までであれば、家庭医療専門研修 I, II の期間に限らず参加したものをカウントして良いです。

プログラムの内容について

研修プログラム・施設の評価の公開はありませんか?どの施設・プログラムが家庭医療をより深く学べるのか、各プログラム・施設が強い項目などが、専攻希望者に分かるようになると良いです。
近日中にサイトビジットを行う予定です。改善を促すことが中心とはなりますが、項目についてはこれから設定していきます。それぞれのプログラムの「強み」が一覧できるような仕組みもあわせて今後検討していきます。
臨床経験がすでにある場合、研修期間を短縮したプログラムを認定する予定はありませんか?
基本的に研修登録をして、そこから2年間研修をする、という制度設計になっていますので、短縮は検討しておりません。prospectiveに「定期的な振り返り」を行っていくことは大変大切であり、それを実施する条件で国際認証を受けているのでご理解いただきたいと思います。

専門医試験について

旧専門医制度で家庭医療専門医を取った者です。認定更新の際に、これまでと違う課題や試験などをされる予定はありますか?
別な試験を行うことは考えていません。2023年以降の更新の際に、従来と同様の形で行っていただく予定です。専門医・認定医認定制度要綱 附則第22条をご覧ください。
試験がオンラインで行われる可能性がありますでしょうか。旧家庭医療専門プログラムから新・家庭医療専門プログラムへの移行について参照URLあればお知らせください。
試験のオンライン開催は今の所考えていません。コロナの感染状況によって検討していきたいと思います。
旧家庭医療専門プログラムから新・家庭医療専門プログラムへの移行については、専門医・認定医認定制度要綱 附則第21条をご覧ください。
審査料を支払った後に、避けられない問題にて専門医試験が受験できない場合、審査料払い戻しは可能ですか?
急病、天災、出産、感染症の伝染予防など、やむを得ない理由による欠席があった場合、審査料払い戻しはいたしませんが、その理由を証明する書面等により、払い込み済みの料金を翌年以降の受験の際に充当できるものとします。

研究について

研究の要件がありますが、いつの研究実績でも良いですか?
家庭医療専門医認定審査に申請する時点で、過去5年以内(ただし臨床研修期間を除く)の研究実績を用いることができます。家庭医療専門研修プログラムにおいては、これが実現できるよう計画的に指導をして下さい。
ポートフォリオ発表会での発表は研究実績になりますか?
ポートフォリオ発表会での発表は、臨床に関連した事例の報告と振り返りになりますので、研究実績とは言えません。
症例報告ではない活動報告は研究活動業績として認められますか?
地域での活動、教育活動などについても、学術雑誌(商業誌含む)に掲載が決まったものを業績として認めます。
家庭医療に関連する領域とは、どのような範囲ですか?例えば呼吸器内科系の雑誌に掲載された症例報告でもよいですか?
呼吸器内科系の雑誌に掲載された症例報告で問題ありません。家庭医療の特性上、限定的な定義は困難ですが、Fami-Logの[経験目標と自己評価]に掲載されている領域を参考にご判断下さい。
学会発表はどのような内容のものが研究業績として認められますか?
家庭医療に関連する内容で、本学会学術集会の一般演題を例とすれば、「研究」、「症例報告」、「活動報告」の各カテゴリーが該当します。
当学会主催以外の学術集会でも学会発表として認められますか?
認められます。主催団体や規模は問いません。ただし、院内発表会等は除きます。また、専門医認定審査の際には発表抄録の提出が求められることから、抄録集が発行される学術集会である必要があります。
学会発表の場として、地方会の開催が、コロナの影響で少なくなってきています。救済措置はありますか?
認定資格の更新については、1年延期を設けました。地方会等については、オンライン開催での単位付与を充実させたいと考えています。今まではオンライン開催だと対面開催時に取得できる単位数の半分であったが、それを能動的な学習とすることを条件に、 対面開催時と同等にすることを考えています。発表の場については、今後どれくらいこの時期が続くかによると思います。引き続き専門医制度運営会議で協議します。
「学術雑誌(商業誌を含む)」の学術雑誌とはどこまでが認められますか?
学会から何らかの客観的な基準を示す予定はありません。プログラム責任者が「適切」と判断したものであれば問題ありません。
著書には書籍の翻訳は含まれますか?
著書の全体を訳して出版社より出版されている場合、あるいは著書の一部を担当して翻訳し、その章を担当して訳したことが書籍内に記されている場合には該当します。

研修手帳(Fami-Log)について

家庭医療後期研修ver.2の専攻医ですが、web版研修手帳(Fami-Log)を使えますか?
Web版の研修手帳(Fami-Log)は、新・家庭医療専門研修プログラム専用で、同プログラムの専攻医にのみ配布しております。 家庭医療後期研修プログラム(ver.1, 2)の専攻医の先生は、研修開始時に配布された冊子体の研修手帳を引き続きご利用下さい。
新・家庭医療専門研修を、家庭医療後期研修ver.2との連動研修で行っています。研修手帳が2つありますが、どうしたらよいですか?
1) 専攻医・指導医の先生には大変お手間を掛けますが、Ver.2の研修手帳(冊子体)の記載を、新家庭医療のweb版研修手帳(Fami-Log)へ転記し、以後はFami-Logのみをお使い下さい。
2) 新家庭医療の制度では、毎年研修手帳を提出いただきます。2021年4月が初回の提出時期になります。Fami-Logの提出はweb上で自動的に行われます。冊子体の研修手帳の提出は不要です。
3) 既に冊子体の研修手帳への記載量が多くて、転記に多大な時間を要するようでしたら、これまでの「振り返り」のページのみは冊子体のままにして、Fami-Logの該当欄には“冊子体の研修手帳に記入済み”と入力して下さい。 その他の項目はver.2と異なる評価基準となりますので、最終的な修了判定のためにFami-Logへの入力が必要です。また、この場合、提出の際に冊子体の該当ページのコピーをお送りいただく必要があります。
新・家庭医療専門研修を、日本専門医機構の総合診療専門研修との連動研修で行っています。研修手帳が2つありますが、どうしたらよいですか?
別組織の専門研修プログラムですので、お手間でも両方の研修手帳に入力して下さい。
新・家庭医療専門研修を、総合診療専門研修プログラムとの連動研修で行っています。Fami-Logにはいつのことを記載したらよいですか?
Fami-Logに記載する対象期間は項目により異なります。これは家庭医療専門研修の修了要件となっている種々の研修について、いつのものが認められるかの違いによります。
1.研修開始日以降、総合診療専門研修プログラムによる研修期間も含めて記載するもの
1) 必須のもの
[トップ]の研修履歴、[10-1定期振り返り]、[10-2振り返り1年毎]
2) 記載できるもの
[4 PF]、[7 Off-JT]、[8 地域保健活動]、[9-1論文著書]、[9-2学会発表]
2.家庭医療専門研修I, II(総合診療専門研修I, IIと兼ねる場合も含む)の期間のみについて記載するもの
[5- I]~[5- IV-VII]、[6 教育カンファ](同ページの職場基盤評価も含む)
専門医機構の総合診療専門研修のみで後期研修が始まりましたが、途中から移行措置で新・家庭医療専門研修プログラムに入りました。移行前の研修内容はFami-Logに記載する必要がありますか?
Fami-Logのトップページの研修履歴は、最初の総合診療専門研修の部分から記載してください。[5 経験目標と自己評価]から[10-2 1年ごとの振り返り]までは移行措置が認められFami-Logが交付されてからのことについて記載すればよいですが、 可能な範囲でそれ以前の記録を遡って転記いただくとなお良いです。最終的にはトップページの修了基準チェックリストが満たされていることが各ページで確認できるよう記載してください。
研修手帳(Fami-Log)の振り返りの記録は、内科や小児科の時期のものも入力するのですか?
家庭医療専門研修プログラムでの研修開始日以降の振り返りは、家庭医療専門研修 I, II の期間に限らず実施したものを記録して下さい。特に総合診療専門研修との連動研修の場合、他科研修も家庭医になるために大切な研修となります。 また1年毎の成長を振り返ることも大切です。
総合診療専門研修修了後の単独研修です。Fami-Logには総合診療専門研修プログラムでの経験も記載して良いですか?
Fami-Logへは、家庭医療専門研修開始後についてのみ記載してください。ただし、[9-1 論文・著書の記録]と[9-2 学会発表の記録]は、家庭医療専門研修を修了する予定日の5年前(初期臨床研修期間を除く)のものから記載して結構です。 [5 経験目標と自己評価](5-I~5-VII)は、家庭医療専門研修の中で経験したときに初めてチェックを入れることができます。初期臨床研修や家庭医療専門研修開始前の総合診療専門研修で経験していたとしても、予めチェックを入れることはできず、 家庭医療専門研修で経験したときに、その時点での達成段階にチェックを入れます。
Fami-Logの指導医記入欄に入力してよいのは認定指導医のみですか?
原則として認定指導医が入力して下さい。一部、指導医コメント欄などに、実際に指導した認定指導医資格を持たない指導医が入力していただくのは構いません。
Fami-Logの達成目標や各種記録等について、既に研修を開始している専攻医の救済措置等は検討されておりますでしょうか?
専門医の質を担保するため、研修の入り口については移行措置を設けましたが、出口に関しては特に救済措置はありませんので、修了までに研修目標に到達できるように計画を立てて研修してください。ただ、Off the Job Traningについては、 実際に受講できる期間が限られていることから、ある程度の救済措置を検討しています。詳細が固まり次第、発表します。

家庭医療専門医の更新について

家庭医療専門医の更新時に総合診療専門医認定証の写しの提出が必要ですか?
家庭医療専門医の初回認定時に総合診療専門医の認定を確認しておりますので、更新時には総合診療専門医認定証の提出を求めません。

家庭医療後期研修制度ver.2の完全終了に伴う、専攻医の新制度への移行について

2024年3月末でver.2プログラムが完全に廃止になりますが、未修了の在籍専攻医は研修を続けられますか?
Ver.2プログラムの在籍者で2024年3月末日で修了する見込みがない人は、新制度の家庭医療専門研修プログラムに移籍することを原則とします。移籍先は移籍前のプログラムと基幹施設が同じプログラムであることを原則とし、この条件に合うプログラムがない場合は他のプログラムへ移籍することができます。いずれの場合も、現在所属のver.2プログラムのプログラム責任者が事前に移籍申請をして下さい。書式はこちらのページに掲載されている「後期研修移籍申請書」を使用してください。記載の仕方は、「新制度へ移籍の場合の記載の仕方」を参照して下さい。
Ver.2から新制度プログラムへ移籍した場合の修了要件や取得できる専門医について教えて下さい。
「2017年以前に臨床研修を修了した者が新制度の家庭医療専門研修プログラムで研修を行う場合」(日本専門委機構の総合診療専門研修プログラムに入らない)に準じます。すなわち、家庭医療専門研修 18カ月以上、 6カ月以上、内科12カ月以上、小児科3カ月以上、救急科3カ月以上の履修が必要です。また、ポートフォリオ、研究、off-the-job trainingなどの修了要件も新制度のものが適用されます。
 移籍前のプログラムで履修した総合診療専門研修機↓兇呂修譴召豌板躇緡点賁膰修機↓兇髻内科、小児科、救急科はそれぞれ新制度での各科の研修を履修したものとみなせます。移籍後は、各領域のうち不足する期間の研修を行うように計画して下さい。なお、家庭医療専門研修気12カ月の連続研修の要件がありますが、移籍前の総合診療専門研修気12カ月の連続研修ができていなくても、移籍後に行うべき家庭医療専門研修気隆間(計18カ月に不足する期間)を連続で行えばよいものとします。
  これで修了した場合、新制度プログラムの修了者となり、受験する専門医認定審査も取得する家庭医療専門医も新制度のものとなります。
Ver.2から新制度プログラムへ移籍するにあたって、事情があって新制度の研修を遂行するのが困難な場合は断念せざるをえませんか?
病気、産前・産後、育児、介護、その他家族の問題などのやむを得ない理由がある場合に限り、新制度のプログラムに移籍した上で、ver.2の修了要件で研修を修了することができます。特例の適用を希望する場合は、「後期研修移籍申請書」の移籍後の研修計画欄に「特例希望」と記し、その理由を具体的に記載して下さい。その上で移籍後の研修計画はver.2の要件で作成して下さい。
  これで修了した場合は、旧制度プログラムの修了者となり、受験する専門医認定審査も取得する家庭医療専門医も旧制度のものとなります。なお、旧制度に基づく専門医認定審査は2026年に実施するものが最終となります。2027年以降はver.2修了者も新制度と同じ試験内容となります(ただし研究実績は求めない)が、取得する資格は旧制度による家庭医療専門医となります。